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俳句の庭

  • おほあめの万緑は鯤ゆく如し 関悦史

    6月 12th, 2026

    「万緑」は初夏の頃の初々しい新緑から、梅雨を経てさらに力強さを増した満目の緑のこと。中国の宋代の詩人王安石の詩の一節「万緑叢中紅一点」に由来する季語。

    掲句は、大雨を経ていよいよ濃くなった草木の緑を「鯤ゆく如し」と詠む。「鯤(こん)」は中国の古典『荘子』に登場する想像上の巨大魚。そのサイズは数千里にも及ぶという。巨大な魚という以外、「鯤」の外観は読者の想像に委ねられているが、たっぷり雨を含んだ満目の緑を、中国古代の想像上の巨大な生き物に譬えた作者の想像力の飛躍は快い。雨に濡れて陰翳を深めた草木の深々とした緑が、魚の鱗を連想させたのかも知れない。『文藝春秋』2026年7月号。

  • 常緑山法師

    6月 12th, 2026

    中国原産のミズキ科の常緑高木。国内で普及し始めたのは2000年代以降。庭木などとして植えられる。5月から6月にかけて、枝先に白い十字架型の花(総苞片)を咲かせる。なお、近縁種である日本原産の落葉性の山法師(やまぼうし)は夏の季語として定着している。

  • ライムライト

    6月 12th, 2026

    糊空木(のりうつぎ)の園芸品種。初夏から夏にかけてライムグリーンの円錐状の花を咲かせる。花期は長く、秋にかけて白からピンクへとゆっくりと花色が変化していく。原種の糊空木は日本や東アジア原産のユキノシタ科アジサイ属の落葉低木。山地に自生し、7月から8月にかけて額の花に似た白い花をつける(別名「さびたの花」)。なお、本品種については、歳時記に掲載されていない。

  • 梅天(ばいてん)

    6月 11th, 2026

    梅雨の時期に、分厚く垂れ込めた雲が空を覆い尽くしていること。「梅雨空(つゆぞら)」の傍題だが、生活に寄り添ったリアルな情緒を感じさせる和語の「梅雨空」に対して、「梅天」には、漢語の引き締まった響きがあり、この世全体を支配するような重苦しく壮大なニュアンスがある。

  • 梅雨入

    6月 11th, 2026

    梅雨が始まること。「入梅」と「梅雨入(つゆいり、ついり)」はどちらも梅雨の始まる時期を指すが、「入梅」が立春から百二十七日目の6月11日頃に当たる暦の上の固定日(雑節)であるのに対し、「梅雨入」は実際の天候に基づく梅雨の始まりのこと。気象庁により梅雨入り宣言が出される。

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