「暖竹(だんちく)」はイネ科の多年草。別名「葦竹(よしたけ)」。「竹」という名がついているが、竹の仲間ではない。世界の亜熱帯地域を中心に分布し、日本では関東以西の暖地の海岸、川岸などに自生する。根茎は地中を這って大きな群落をつくる。春から初夏にかけてタケノコ状の新芽を出す。一般的な食用タケノコとは異なり、通常は食用にはされない。秋、円錐花序をだして赤紫色を帯びた小穂をつける。

南アフリカ原産のヒガンバナ科ハマオモト属の常緑多年草。江戸時代末期に渡来。かつては「インドハマユウ」 として流通していた。初夏から夏にかけてテッポウユリに似た漏斗状(ラッパ型)の大きな花を咲かせる。庭や公園に植えられる。関東以西の海岸沿いに自生する日本原産の「浜木綿」とは近縁種の関係である。なお、「浜木綿の花」は夏の季語。

「初燕(はつつばめ)」はその年初めて見る燕のこと。春の彼岸頃見かけることが多い。越冬した東南アジアから日本に渡ってくる。春の訪れを告げる縁起の良い鳥とされる。
掲句は、「初燕」が一詩を咥(くわ)えてきたという。燕は古くから幸運を呼ぶ鳥とされてきた。幸運と言っても商売繁盛や家内安全など色々あるだろうが、作者の許には一詩を運んできたのだ。詩にたずさわる者にとっては、またとない幸運であろう。折から本格的な春を迎えようとする季節。「初燕」を迎えた作者の晴れやかな思いが形象化されている。『俳句四季』2026年7月号。
中国原産のケシ科の多年草。日本への渡来の時期は不明だが、明治時代以降に持ち込まれたと考えられている。グランドカバーなどとして植えられるほか、野生化しているものもある。晩春初夏の頃、純白で4枚の花弁をもつ花を咲かせる。別名「スノーポピー」。なお、歳時記には掲載されていない。

産卵を控えた梅雨の時期に獲れるイサキ(漢字表記では「伊佐木」「鶏魚」。)のこと。関東より西の地域での呼び名であり、関東地方での呼び名は「麦わらいさき」。全身に脂がのって美味とされる。上品でクセのない白身は、刺身や塩焼きにして食される。なお、イサキは、スズキ目イサキ科の海水魚。日本沿岸の比較的浅い岩礁に大きな群れを作って生息する。歳時記には単に「いさき」(夏季)として掲載されている。
