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俳句の庭

  • 七月の森目つむれば海となる 福神規子

    6月 21st, 2026

    「七月」は本格的な夏の始まりを告げる季節。中旬頃までは梅雨の日々が続くが、梅雨が明けると本格的な夏が到来する。二十日頃には学校も夏休みに入り、全国の海や山で活気あふれる夏のイベントが行われる。

    掲句は、鬱蒼とした「七月」の森にいて、目を閉じると森は海に変じるという。草木の繁った深緑の木下闇が海原の暗さを想像させたとも、風に鳴る木々の音が潮騒の響きを思い起こさせたとも取れるが、いずれにしても「海となる」との断定が心地よい。深々とした「七月」の森だからこそ納得させられる作品。『俳句四季』2026年7月号。

  • 中国編笠羽衣(ちゅうごくあみがさはごろも)

    6月 20th, 2026

    中国原産のカメムシ目ハゴロモ科の昆虫。2015年に国内で初めて発見された。成虫は鉄サビ色の羽の中央に三角形の白い斑紋がある。また、幼虫は白い綿のようなロウ物質をまとって移動する。成虫や幼虫は樹液を吸うほか、枝を傷つけて産卵するため、枝が枯れたり折れたりする。農作物や樹木に被害を及ぼす害虫である。外見は蛾に似ているが、全く異なる種類に属する昆虫。なお、歳時記には掲載されていない。

  • 新樹(しんじゅ)

    6月 20th, 2026

    みずみずしい若葉におおわれる初夏の木々をいう。木々の色合いに焦点を当てる場合は「新緑」、木々の姿に焦点を当てる場合は「新樹」。「新樹」は、「若葉」「青葉」などの和語(訓読み)に比べ、音読みによる硬質で知的な雰囲気をまとっており、近代的な語感があるが、題目として立てられたのは『夫木和歌抄』(鎌倉後期の私撰和歌集)などに遡る。この時季、山野には生命力がみなぎる。

  • 涼しさや絵巻に小さく芭蕉曾良

    6月 20th, 2026

    「涼し」(夏季)は、夏の暑さの中で思いがけず覚える涼しさのこと。流水の辺や木陰で満喫する涼しさもあれば、見るもの聞くものなど五感から感受する涼しさもある。

    掲句は、江東区の芭蕉記念館に展示されている『芭蕉翁絵詞伝』などの絵巻に感興を得ての作品。絵巻に小さく描かれた芭蕉・曾良の姿と両人を包む大きな余白に涼しさを覚えた。展示されている絵巻は、芭蕉の生涯や足跡を絵巻物風に仕立てたものだったと記憶している。深川は、芭蕉が『おくのほそ道』の旅へと出発した旅立ちの地でもある。当時も今も、芭蕉記念館は句会の会場になっている。平成19年作。『春霙』所収。

  • 玉解く芭蕉

    6月 19th, 2026

    芭蕉の新芽が堅く巻かれた状態(玉巻く芭蕉)から、ゆっくりとほぐれて大きな葉を広げていくこと。芭蕉は春に新しい葉を細く巻いた状態で伸ばし、初夏の頃、その巻かれた葉が徐々に伸びてほぐれ、大きな緑の葉を展開していく。芭蕉は、中国原産のバショウ科の大型多年草。平安時代に日本に渡来し、主として暖地に植栽されている。単に「芭蕉」といえば秋の季語。

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