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俳句の庭

  • 廣瀬直人の一句(46)

    5月 9th, 2026

    秩父山塊六月の襞に雪 直人

    「六月」はほぼ梅雨の時期に重なる。長雨で身辺がじめじめする季節であるが、稲作に貴重な水をもたらしてくれる。山は瑞々しい緑におおわれ、夜は蛍が飛び、紫陽花や梔子などが咲く。

    掲句は6月の「秩父山塊」を詠んだ作品。「秩父山塊」は関東山地の中心部をなす山々。作者の郷里の北に聳つ山々の連なりだ。その山塊の襞々は、6月に入っても雪をとどめているという。表現内容は簡明だが、「六月の襞に雪」との朴直で直截な表現が句の力になっている。一読、山容の厳しさと風土の手触りが伝わってくる。平成23年作。『風の空』以後。

  • 朝日子の光芒に触れ梅ひらく

    5月 8th, 2026

    「梅」は、中国原産のサクラ属バラ科の落葉小高木又は落葉高木。日本の各地で広く栽培され、早春の寒気の残る中、百花に先駆けて咲く。一般的に「梅」と言えば白梅を指すことが多い。

    掲句は、朝日を受けて咲く梅の花を詠んだ作品。上五は「あかつきの」「あけぼのの」などと推敲を重ねたが、朝の太陽を表す「朝日子(あさひこ)」という古語があることに気づいて、現在の形になった。朝日の「光芒(こうぼう)」を表現することで、朝方の大気の引き締まった感じが出せないかと考えた。「光芒」は、細長く伸びる一筋の光のこと。令和8年作。

  • 大根の花

    5月 8th, 2026

    「大根」は地中海・中東地方原産のアブラナ科の一年草又は二年草。日本には弥生時代に伝わり、古くから栽培されていた。種を採るために畑に残した大根に薹(とう)が立ち、晩春の頃、白や淡い紫色の小さな花を咲かせる。「花大根」ともいうが、紫色の花が咲く「諸葛菜(しょかつさい)」を指す場合もあるので紛らわしい。

  • 余花(よか)

    5月 8th, 2026

    春の盛りを過ぎて新緑の季節になってもなお散らずに咲き残っている桜の花のこと。山間部や北国などでは、立夏を過ぎても咲き残っている桜の花を見かけることがある。花の名残を惜しみ、過ぎ去った春を惜しむ思いがある。

  • 初東風や頒けて供へる花の束

    5月 7th, 2026

    「初東風(はつごち)」は、年が明けてから初めて吹く、春の気配を運ぶ東風のこと。この時季、実際にはまだ冷たい風であることが多いが、冬の終わりの気配も感じさせる。西高東低の冬型の気圧配置が崩れたときに吹くことが多い。

    掲句は、年明けに妻の実家の墓参りをしたときの作品。花屋で買い求めた花の束を分けて、実家の墓前のほか、少し離れた分家の叔父などの墓前にも供えた。一歩ずつ春が近づいてくることを思わせる日差しと柔らかい風のせいか、その時吹いていた風が「初東風」だったのかどうかはともかく、「初東風」の中にいる気分だった。令和8年作。

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