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俳句の庭

  • 廣瀬直人の俳句(54)

    6月 7th, 2026

    稲稔りゆつくり曇る山の国 直人

    稲が黄金色に熟し、垂れて風に揺れる姿は、古くからの日本の原風景。日本人の主食である米をとるため、縄文時代後期から栽培されて来た。

    掲句は、一面に稔りのときを迎えた山国の稲田を詠む。「山の国」といえば、作者の住む山梨もその一つ。四囲を山に囲まれた盆地の空に、どこからともなくゆっくりと雲が溜まり、厚みを加えてゆく。「山の国」は時間の経過が緩やかで、土着者として作者の過ごす時間もゆっくりと過ぎてゆく。「ゆつくり」は作者の俳人としての歩みでもあった。急くことなく、他と比較することもなく、自らの信じる道をゆっくりと着実に歩み続けた。何の奇もない平明な句だが、作者の体温が感じられる作品の一つ。昭和47年作。『日の鳥』所収。

  • 島梣の花

    6月 7th, 2026

    島梣(しまとねりこ)は沖縄・東南アジア等原産のモクセイ科の落葉高木。地球温暖化などの気候変動に伴い、本土の冬でも枯れずに越冬できることが分かり、1990年度以降本土にも植えられるようになったという。初夏の頃、ふわふわした綿菓子のような白い花を咲かせる。晩春の頃花を咲かせる日本原産の梣(とねりこ)より花期が遅い。なお、歳時記には掲載されていない。

  • 枝尺(えだしゃく)

    6月 7th, 2026

    チョウ目(鱗翅目)シャクガ科に属する蛾の仲間。地味な枯れ葉模様のものから、蝶のように美しいものまで多くの種類がある。幼虫が「尺取虫(しゃくとりむし)」と呼ばれ、幼虫と同様、成虫も木や枝に擬態して静止する性質があることからこの名がある。なお、歳時記には掲載されていない。

  • 大待宵草(おおまつよいぐさ)

    6月 6th, 2026

    アメリカ大陸原産のアカバナ科の越年草。雌待宵草(めまつよいぐさ)、小待宵草とともに、待宵草の仲間である。江戸末期に月見草とともに日本に渡り、その後逸出して河原、牧草地などで野生化している。夏、夕方から宵にかけて黄色い大きな花を咲かせ、翌朝には萎む。一般には月見草と呼ばれているが、白い花を咲かせる本来の月見草とは別の植物。「月見草」の傍題。

  • 梅雨めく

    6月 6th, 2026

    しとしとと降る雨、深まる木々の緑、水気を含んだ重たい雲、どこか湿り気を帯びた空気などに、梅雨の訪れを感じること。5月下旬から6月上旬になると、徐々に梅雨の気配が濃くなってくる。その後、本格的な梅雨に入り、気象庁により梅雨入り宣言が出される。「入梅」の傍題。

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