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俳句の庭

  • 豆朝顔(まめあさがお)

    9月 13th, 2024

    北アメリカ原産のヒルガオ科サツマイモ属の蔓性一年草。戦前戦後にかけて渡来し、関東以西の暖地の草地、畑地、道端などに自生する。近年各地で繁茂している帰化アサガオ類の一つ。初秋の頃、アサガオに似た漏斗状で直径約1.5センチほどの白色まれに淡紅色の花を咲かせる。なお、歳時記には掲載されていない。

  • 葛に足取られつつ行く畑まで 大西朋

    9月 12th, 2024

    「葛(くず)」は山野に生えるマメ科の蔓性多年草。晩夏から初秋にかけて、蔓状の茎を八方に伸ばして旺盛に繁茂する。

    掲句は、葛の繁茂する農村生活の一コマを詠んだ作品。葛は木や柵など絡むものがあれば絡みつき、何もなければ地べたを覆う。放置していれば道にまで侵入して歩く人の足を捉える葛の生命力と、草が蔓延るまま人手の行き渡らなくなった農村一帯の光景が目に浮かんでくる。さり気ない表現の中に、農の衰退と言ったことも感じさせる一句。『文藝春秋』2024年10月号。

  • 紅茸

    9月 12th, 2024

    ベニタケ科ベニタケ属の茸の総称。「紅茸」といっても、色は茶から灰褐色、ピンクなどさまざま。ほとんどが辛く、食には適さない。赤いものが多いのでこの名がある。食用になるタマゴタケ(下の写真)も赤い傘をしているが、全く別種の茸。しかし、いずれも俳句では「紅茸」として詠むことができるだろう。

  • 鳥威(とりおどし)

    9月 12th, 2024

    稔った稲などの農作物を荒らしにくる鳥を威すさまざまな仕掛け。鳴子(なるこ)、引板(ひた)、威銃(おどしづつ)のように音を出すもの、案山子やきらきら光る紐などを張って、目に見える形で威すものなどがある。大きな目玉風の風船やビニール製の鴉なども見かける。

  • 雨ふくみ露をふくみて晩稲稲架

    9月 11th, 2024

    「稲架(はさ)」は刈り取った稲の束を天日で乾燥させるための木組みのこと。遅く育ち、遅めに収穫される「晩稲(おくて)」が「稲架」に掛けられるのは晩秋の頃。ひと雨降るたびに秋が深まっていく。

    掲句は、日々古びていく「晩稲稲架」の色合いの変化に秋の深まりを感じて詠んだもの。刈り取られたばかりの青みがかった稲の束は、日差しと風で2週間ほど乾燥させるのだが、時には夜雨に濡れ、また、晴天の日は露に濡れながら、徐々にくすんだ色合いを呈していく。乾燥機が普及した現在、稲架掛けの光景を目にすることは少なくなった。平成28年作。

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