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俳句の庭

  • 鶏頭の襞雨つぶを摑みをり 山尾玉藻

    9月 26th, 2024

    鶏頭は熱帯アジア原産の一年草。古く日本に渡来し、観賞用に庭などに植えられる。濃厚な色合いで、妖しい存在感がある。

    掲句はこの花のもつ独特の質感や生々しさがよく表れている作品。鶏頭のざらざらした襞に雨粒がついている様を、鶏頭が雨粒を摑んでいると捉えたところに、作者の眼力がよく表れている。決して表面的な描写などではない、対象の真を把握する作者の写生眼に脱帽する。『俳句』2024年10月号。

  • 小梨(こなし)

    9月 26th, 2024

    バラ科の落葉小高木、又は秋につける実のこと。初夏に白色の花を咲かせた後、秋に球形の実が熟する。酸味と渋味が強く、生食には適さない。別名「桷(ずみ)」。歳時記には「山梨」の傍題として掲載されている。

  • 曙草(あけぼのそう)

    9月 26th, 2024

    リンドウ科の越年草。白い花びらを明け方の空に、花びらの斑点を  夜明けの星に見立てて名づけられた。全国の山地のやや湿り気のある場所や木陰に自生する。初秋の頃、茎の上部で枝を分け白色の五弁花をつける。なお、歳時記には掲載されていない。

  • 珠洲焼に活くるすすきなでしこ吾亦紅 浅井民子

    9月 25th, 2024

    芒(すすき)、撫子(なでしこ)、吾亦紅(われもこう)はいずれも日当たりのよい草地に生える秋の草で、このうち芒と撫子は秋の七草に入っている。

    掲句は「珠洲焼(すず)」の花瓶に、秋の野から摘んできた「すすき」「なでしこ」「吾亦紅」を挿したとの句意。室内に秋の野の風景が一気に広がり、華やぎと一抹の淋しさが入り交じる。古墳時代に朝鮮半島から伝わった須恵器をルーツとする「珠洲焼」の灰黒色の素朴な肌合いには、秋の草々の趣がよく調和ようだ。さらに、この句では、この度の能登半島大地震で多大な苦難を背負わされた「珠洲」の町やそこに住む人々のことが思われる。明示的には震災のことには何も触れていないが、この地に寄せる作者の並々ならぬ思いが潜められている作品。『俳句四季』2024年10月号。

  • 花碇(はないかり)

    9月 25th, 2024

    リンドウ科の一年草又は二年草。日当たりのよい山地の草原に自生する。初秋の頃、淡黄緑色の碇(いかり)に似た花を開く。なお、晩春の頃淡い赤紫の花を下むきに咲かせる「錨草(いかりそう)」はメギ科の多年草で、全く別種。

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