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俳句の庭

  • 寒紅梅

    1月 26th, 2026

    冬の寒さの中で咲く紅色や淡紅色の梅の品種のこと。その多くは八重咲きである。12月頃から咲き始め、主として年明けから2月3日頃までの寒中に花をつける。「冬の梅」の傍題。

  • 着膨れてときどき国を憂へたる 仁平勝

    1月 26th, 2026

    「着膨れ(きぶくれ)」は、寒さを防ぐため衣服を何枚も重ねて着て、体が膨れて見える状態。身体の動きが鈍くなりやすく、心の働きにも同様の影響をもたらす。端から見ればどことなくユーモラス。

    掲句は、「着膨れ」の状態にある作者自身、或いは他の人を辛辣な目で詠んだ作品。外見などは気にせずに「着膨れ」ていても、人並みに国を憂える思いは残っている。それも「ときどき」だというのだ。その人の大方の関心や話題は身辺の雑事・俗事に終始している。「ときどき」という措辞に、自他を含めた人間界に対する辛口の批評眼が覗く。『俳句』2026年2月号。

      

  • 量り売りの寒蜆

    1月 25th, 2026

    量り売りで売られていた蜆(しじみ)。蜆は一年中淡水で採取できる身近かな小貝だが、寒中に獲れる寒蜆は、特に身が締まって栄養価が高いとされている。今獲れたばかりのような生き生きとした蜆の、白と黒が入り交じった貝殻の模様が目を惹いた。

  • 歯朶(しだ)

    1月 25th, 2026

    ウラジロ科ウラジロ属の在来植物。本州山形以南の山野に自生する。正月の注連飾や鏡餅に添えられる飾り物として使われることから、新年の季語になっている。籠などの工芸品を作る材料にもなる。常緑であることから子孫繁栄につながるとされる。葉裏が白いので「裏白」とも呼ばれ、めでたい夫婦の共白髪に見立てられる。2枚の葉が左右対称に並ぶ姿は「夫婦円満」の象徴とも言われる。なお、「歯朶刈(しだがり)」は、正月飾りにする歯朶を刈ることで、冬の季語。

  • 薄氷にざらりとありぬ風の跡 深川淑枝

    1月 25th, 2026

    「薄氷(うすらい)」は池や水たまりに薄く張った氷や春になって解け残った薄い氷のこと。立春を過ぎた初春の頃に見られる現象。冬の厚い氷とは異なり、溶けやすく割れやすい。

    掲句は「薄氷」に残っているざらざらした風の跡を詠む。解け残った氷の表面に筋や亀裂、凸凹などがあるのはよく目にする情景だが、作者はそれを風の跡と直感した。「ざらりと」との擬態語は、春になっても残っている冬の手触りを感じさせ、作品に臨場感をもたらしている。辺りを吹き抜ける風は、明るさをともないながらも相変わらず鋭く冷たいことだろう。『俳句界』2026年2月号。

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