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俳句の庭

  • 廣瀬直人の一句(23)

    3月 13th, 2026

    くつきりと一会ありけり鳥雲に 直人

    「鳥雲に」は「鳥雲に入る」ともいい、日本を離れて北へ帰る雁などの渡り鳥が、雲の彼方へ消えていくこと。去りゆく鳥への名残惜しさに加え、季節の移り変わりや別れを惜しむ心情が含まれる言葉。

    掲句には、「悼 桂信子氏」との前書きがあり、2004年12月に逝去した桂信子への追悼句。作者は生前の桂信子と、歳時記の編纂や対談などを通じて幾多の交流があり、この句の「一会(いちえ)」は、その中でも鮮明な思い出を残した印象深い「一会」だったのだ。作者の胸中の「一会」は、季節が移り、時間が経過しながらもいよいよ鮮明になっていく。平成17年作。『風の空』所収。

  • 鴉の巣

    3月 12th, 2026

    鴉(からす)はカラス科の留鳥。ハシボソガラスとハシブトガラスの2種が生息している。生息範囲は広く、田園地域、都市部、山間部など多様な環境に適応する。営巣期は3~4月で、高い樹の上や鉄塔・電柱などに巣を作る。普通、木の枝を組み 合わせて作るが、針金のハンガーなども巣の素材になる。雛鳥が育ち始めると、警戒心が極端に強くなる。

  • 東日本大震災の日

    3月 12th, 2026

    2011年(平成23年)3月11日の震災を追悼する日。「東日本大震災忌」「三月十一日」「東北忌」などともいう。震災の記憶を後世に伝える役割を持つ。なお、単に「震災忌」といえば、大正12年9月1日に起きた関東大震災を指す。

  • 廣瀬直人の一句(22)

    3月 12th, 2026

    晩春の引潮に乗る花の束 直人

    「晩春」は春の終わりの頃のこと。具体的には、二十四節気の清明(4月5日頃)から立夏(5月4日頃)の前日まで。行く春を惜しみながらも、次第に夏の気配を感じることが多くなる。北国も雪解けが進み、春たけなわとなる。

    掲句は海に供えた花束が、引潮に乗って岸を離れていく場面を詠む。津波や海難事故で亡くなった人への献花とも思えるが、どのような場面を想像するかは読者に任されている。「行く春」「惜春」「暮の春」より情を抑制した「晩春」という季語が、作者の一切の思いを受け止めて、さり気なく上五に置かれている。『遍照』所収。

  • 廣瀬直人の一句(21)

    3月 11th, 2026

    指切りの指振つて寒明けにけり 直人

    「寒明(かんあけ)」は、1月上旬の寒の入りから節分まで約30日間続いた寒の時期が過ぎること。寒さが一段落し、少しずつ春の気配が感じられるようになる。

    掲句は、指切りの小指を絡め合って振り、ようやく長く続いた寒が明けたとの句意。指切りは、互いの小指を絡め合って約束の厳守を誓うお馴染みの日本の風習。子供から大人まで、約束を守るためのおまじないとして定着している。何の説明も要しない平明な句だが、凍てつく冬から解放された安堵感と、これから本格的な春に向かう明るさが確かに感じ取れる。俳句の素材は、ごく身近なところに転がっていることを、改めて認識させられる作品。『遍照』所収。

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