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俳句の庭

  • 麦の秋碑の人みな故人 岩岡中正

    7月 27th, 2023

    「麦の秋」は、麦が黄熟し刈り入れ間際の頃をいう。関東近辺ではおおむね初夏だが、北海道など関東以北では、より遅い時季になるだろう。「麦の秋」といえば、背景に、黄金色の麦畑の風景を思い描きたくなる。

    掲句の碑(いしぶみ)は句碑だろうか、それとも開拓碑、戦役碑の類だろうか。いずれにしても、先人が同時代の人の事跡を記念して建てた碑である。掲句は、麦秋の明るさの中で、忘れられたように立っている碑に刻まれている人の名がみな故人だという。石の方がわれわれ人間の生身よりずっとゆっくり朽ちていくことを、改めて思い知らされる厳然たる事実である。麦秋の明るさの中で、時間のもつ冷徹さを突き付けられる思いがする一句だ。『俳句』2023年8月号。

  • 芭蕉

    7月 26th, 2023

    バショウ科バショウ属の多年草。中国南部原産で、平安時代に日本に渡来。バナナの仲間としては最も耐寒性があり、南国風の葉を観賞する観葉植物として、関東以西の庭園や寺院に植栽されている。夏に大きな葉を広げるが、風雨に破れやすい侘びた風情が芭蕉の本意であり、破れが目立つ秋の季語とされている。

    芭蕉は、松尾芭蕉の号の由来となった。天和元年、門人の季下から芭蕉の株を送られた松尾芭蕉は、草庵の庭に植え、やがてこの株がよく繁茂して、人々から芭蕉庵と呼び習わされた。その後、芭蕉の侘びた風情が気に入った松尾芭蕉は、「芭蕉」を「桃青」の別号として使い始め、終生愛用した。

  • 踊

    7月 26th, 2023

    俳句では、単に「踊」といえば盆踊を意味し、秋の季語。本来は、盆に迎えた霊を供養し、かの世へ送り返すためのものだが、現代では娯楽としての要素を深めてきている。輪になって踊るその真ん中に櫓を組むのが一般的だ。

  • 白杖を待ち斑猫の飛び立てり 大串章

    7月 26th, 2023

    斑猫(はんみょう)は平地から山地にかけてよく見かける2センチほどの甲虫。人が近づくと飛び上がり、先へ下り立って、振り返るような仕草をする。その動作が人に道案内するように見えるので、「道おしえ」の名で親しまれてきた。

    掲句は、視覚に障害のある人の白杖(はくじょう)がそこに着くのを待って斑猫が飛び立ったという。白杖の人を気遣っているようにも見える斑猫の飛び方を、作者の詩心は見逃さなかった。無心に飛ぶ斑猫と白杖の人とが、この一瞬、心を通じ合わせているかのような印象がある。『俳句』2023年8月号。

  • 青山椒

    7月 25th, 2023

    山椒はミカン科の落葉低木で日本の各地に自生。雌雄異株。春に黄色の小花が咲いた後、雌株についた熟さない青々とした小粒の実を「青山椒」(夏季)という。葉とともに香気が高く辛みも強いことから、焼き魚などに添えたり、佃煮や吸い口などにも用いられる。完熟した「山椒の実」は秋の季語。

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