インド原産のミカン科ミカン属の常緑低木で、柑橘類の一つ。初夏に香りの高い五弁の花を咲かせた後、秋に強い酸味と香りをもつ紡錘形の実が生る。最初は緑色をしているが、黄色に熟する。食材のほか、果肉を絞ってジュースにしたりスライスして紅茶に浮かべたりする。

「潤目(うるめ)」は潤目鰯のことで、ニシン科の硬骨魚。大きな眼に脂瞼があり、潤んだようにみえることからこの名がある。多くは干物にして食される。
掲句は潤目鰯を干している浜辺の光景を句にしたもの。自らの背中に差す柔らかな日差しを「じんわりあたたかく」と表現して、眼前の潤目に降り注ぐ日差しが見えて来るところがいい。どことなく春が近づく頃の空気の和みが感じられる作品だ。『俳句』2024年2月号。
「去年」は、年が改まってから振り返る古い年のこと。新年になって過ぎ去った年を惜しみ、ふりかえる心がある。「去年今年」とつづけて、慌ただしく年去り年来る意にも用いる。

「春の馬」は春の野に放たれて、のびのびと遊ぶ馬のこと。「春駒」ともいう。春は仔馬や一歳馬・二歳馬などの若駒が目につく季節でもある。
掲句は春の野に遊ぶ「春の馬」を詠んだ作品。野に放たれたばかりの若い馬を想像したい。「近寄れば近寄つてくる」との措辞に、人を疑うことを知らないその馬の初心(うぶ)な人懐こさが表れている。人と馬との関係の温かさが、折から野を吹く柔らかい春風に包まれる。『俳句』2024年2月号。
冬は西高東低の気圧配置になり大陸方面からの西風や北風が強まる。このため海や湖などは波が高く時化(しけ)ることが多い。沖の高波や岩礁に激しく砕け散る白波は、寒さとあいまって冬の到来を実感させる。
