「三鬼忌」は俳人西東三鬼(さいとうさんき)の忌日で、4月1日。岡山県に生まれ、新興俳句の旗手として活躍した。1962年のこの日61歳で逝去。
掲句は歯刷子(はぶらし)をパイプのように斜めに咥えるという日常の動作を「三鬼の忌」に結び付けた作品。三鬼のバタ臭くダンディな風貌には、葉巻を燻らしているところがよく似合う。作者は、朝、歯刷子を斜めに咥えたとき、ふと、かつて写真で見た三鬼の風貌を思い浮かべたのだろう。作品の契機は、日常の些事の中にあることを改めて認識させられる。『俳壇』2026年2月号。
「三鬼忌」は俳人西東三鬼(さいとうさんき)の忌日で、4月1日。岡山県に生まれ、新興俳句の旗手として活躍した。1962年のこの日61歳で逝去。
掲句は歯刷子(はぶらし)をパイプのように斜めに咥えるという日常の動作を「三鬼の忌」に結び付けた作品。三鬼のバタ臭くダンディな風貌には、葉巻を燻らしているところがよく似合う。作者は、朝、歯刷子を斜めに咥えたとき、ふと、かつて写真で見た三鬼の風貌を思い浮かべたのだろう。作品の契機は、日常の些事の中にあることを改めて認識させられる。『俳壇』2026年2月号。
一年のうちで最も寒さが厳しい時期に入る日のこと。具体的には二十四節気の「小寒」の日を指し、1月5、6日頃。この日から立春の前日(節分)までの約30日間を「寒」「寒の内」と呼ぶ。なお、二十四節気は、太陽の軌道に基づいて一年を24の季節に分けたもの。

寒さが厳しい時期に見られる、凍てつくような赤色が印象的な夕焼けのこと。「冬夕焼」「 寒夕焼」などともいうが、「寒茜」は凍てつくような赤色により厳しい寒さを感じさせる言葉。空が染まるのはほんの束の間だが、山々や建物とのコントラストが美しい。

「二月」は上旬に立春を迎え、厳しい寒さの続く中で、夕暮が遅くなり、日差しに少しずつ春が感じられるようになる頃である。梅が咲き始めるなど、一歩ずつ冬から春へと季節が移り変わる時季。
掲句には「遊行寺にて 三句」との前書きが付されている。一遍聖絵は、踊念仏で知られる一遍の生涯を描いた絵巻。旅に明け暮れた一遍の旅先は、南は九州から北は奥州江刺郡にまで及んだ。掲句は、瀬戸内や相模灘などの海を背景にした一枚の聖絵から、海の音が聞こえてきたという。本格的な春の到来が待たれる「二月」の光は、一遍上人の念仏一筋の生涯と上人に寄せる作者の敬慕の思いを明るく照らし出している。2022年作。『聖絵』所収。

1月13日の朝、雑木林の縁に咲いていた水仙。関東地方の内陸部でも朝晩氷点下になる寒さの厳しい時季である。他の花が少ない厳冬季に花を咲かせるため、「雪中花(せっちゅうか)」とも呼ばる。