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俳句の庭

  • 壺すみれ

    4月 14th, 2026

    スミレ科の多年草。別名「如意菫(ニョイスミレ)」。水田の畦道、湿地、沢沿い、湿った林の縁などに自生する。晩春の頃、白地に紫の筋が入る花を咲かせる。日本原産の菫の中で最も花が小さい。「菫」の傍題。

  • 廣瀬直人の一句(38)

    4月 14th, 2026

    青梅がぽとり眠つてばかり母 直人

    「青梅」は梅雨の時期に実る未熟で青い梅の実のこと。固くて酸味が強い。梅酒を作るときに用いるのは、この「青梅」。

    掲句は、昏々と眠り続ける老母に、時折庭先の青梅がかすかな音を立てて落ちる情景を詠む。黄熟を待たずに未熟なまま落ちる青梅。老母の眠りは、青梅が落ちる音にも覚める気配はない。安らかな母の眠りは、そのまま死へ続く眠りなのではないだろうか。「ぽとり」との擬音語が、母をそっと見守る作者の平穏な日々と胸中のかすかな不安を映し出しているようだ。平成5年作。『遍照』所収。

  • 廣瀬直人の一句(37)

    4月 13th, 2026

    卯の花腐し俎に鱗散り 直人

    「卯の花腐し(うのはなくたし)」は、旧暦4月(現行暦では5月頃)に降り続く長雨のこと。 その頃降る長雨で卯の花が腐る(朽ちる)ことからこの名がある。

    掲句は、卯の花腐しの最中、厨房の俎の上に鱗が散っている情景を即物的に詠む。人影は見えないが、たった今捌いていた魚の鱗が俎板に飛び散っている。窓の外は、初夏の頃の明るい雨が降り続いている。割烹や旅館の厨房であっても、個人宅の台所風景であってもいいだろう。上五に「卯の花腐し」と置いたことで、季節の明るさに長雨を倦む思いが交じる。併せてかすかな魚臭も。平成5年作。『遍照』所収。

  • 上溝桜(うわみずざくら)

    4月 13th, 2026

    バラ科ウワミズザクラ属の落葉高木。本州、四国、九州の山沿いや沢沿いの斜面などに自生する。桜の仲間で、4月〜5月頃に白い小花を穂状に咲かせる。「桜」の傍題。

  • 遅桜(おそざくら)

    4月 13th, 2026

    ソメイヨシノなどの他の桜よりも遅れて咲く桜のこと。八重桜や山桜などが念頭に浮かぶが、特定の品種に限らず、花見の時期を過ぎてから咲く遅咲きの桜全般を指す。花時(はなどき)が過ぎつつある寂しさや名残惜しさを感じさせ、行く春を惜しむ思いも重なる。

    写真は、ソメイヨシノが散った後咲いたウコンザクラ。

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