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俳句の庭

  • 三・一一海底に開く冷蔵庫 井上康明

    5月 22nd, 2026

    「三・一一」は、2011年3月11日に発災した東日本大震災のこと。「東日本大震災の日」「東日本大震災忌」「三月十一日」などといい、追悼や祈りを込める季語として定着してきている。

    掲句は、「三・一一」と「海底に開く冷蔵庫」の取り合わせた。実際に目にした景ではないだろうが、海底に沈んで扉が開いたままになっている冷蔵庫が、生々しく目に浮かんでくる。冷蔵庫は日々の生活の細部を映し出す身近な家電であり、そのイメージは、一瞬のうちに絶たれた人々の日常を想起させる。津波災害の悲惨さを改めて突き付ける一句。『俳句四季』2026年6月号。

  • 菖蒲咲くみづらの髪を解くごとく

    5月 21st, 2026

    花菖蒲(はなしょうぶ)は、アヤメ科の多年草。日本在来の野花菖蒲から多数の園芸品種が作出されている。梅雨の時期、水辺などで、真っ直ぐに立った茎の頂に色鮮やかな花を咲かせる。

    掲句は、東村山の北山公園の菖蒲園での作品。「角髪(みずら)」は日本の上代におけるの成人男子の髪の結い方。聖徳太子像などでお馴染みの髪型だ。花菖蒲はゆっくりと時間をかけて花弁を解いて全き花の形になる。その様を眺めていてふと浮かんだ比喩である。古くから品種が作出され、日本人に親しまれてきた花菖蒲の面影が、この比喩により身近なものになればいいと思っている。平成19年作。『春霙』所収。

  • ブルーベリーの花

    5月 21st, 2026

    ブルーベリーは北アメリカ原産のツツジ科スノキ属の落葉低木。戦後日本に導入され、栽培が始まった。木苺の一種であるラズベリー、ブラックベリーなどとは、全く異なる種類に属する。春にスズランに似た白い花を咲かせる。実の収穫時期は6~8月頃。なお、歳時記には掲載されていない。

  • 万年草(まんねんぐさ)

    5月 21st, 2026

    ベンケイソウ科キリンソウ属の多年草。日本原産のモリムラマンネングサ、中国原産のツルマンネングサなどの種類があり、日本に自生もしくは帰化している。地面を這うようにして広がり、6月頃花茎の頂点に星形の黄色い小花をつける。いずれの種も葉や茎が多肉質である。このうちツルマンネングサ(写真)は、日本に古くから観賞用などとして持ち込まれ、現在では野生化している。

  • 姫月見草

    5月 20th, 2026

    北アメリカ原産のアカバナ科マツヨイグサ属の多年草。国内には観賞用として持ち込まれ、戦後、北海道や本州など一部の地域で野生化(帰化)した。茎は細く這うように伸び、下向きについた蕾は日中に開花し、黄色い小花を次々と咲かせる。歳時記に掲載されている「月見草」「待宵草」などの近縁種。

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