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俳句の庭

  • 二三冊抜いて隙間に水中花 福永法弘

    5月 23rd, 2026

    「水中花」はコップや鉢の水に入れると、水を吸ってきれいに開く人工の造花(玩具)のこと。江戸時代に中国から伝来し、かつては酒席の遊びとしても流行した。

    掲句は、本棚の本を二三冊抜いて、その空いたスペースに水中花を置いたという。日常のさり気ない動作を「水中花」という夏の季物とともに淡々と詠んだ作品だが、暑い夏を本に親しみつつ過ごす作者の平穏な日々が浮かび上がってくる。「水中花」は、夏を心地よく過ごすために欠かせないものとして、いつも作者の身辺にある。『俳句四季』2026年6月号。

  • 柏葉紫陽花(かしわばあじさい)

    5月 23rd, 2026

    北アメリカ原産のアジサイ。柏の葉のような深い切れ込みがあることからこの名がある。明治時代初期に観賞用(園芸用)の植物として持ち込まれた。一般に普及したのは昭和時代の末頃からで、公園や庭に植えられている。6月頃、円錐状に白い花を咲かせる。「紫陽花」の傍題。

  • アメリカフウロ

    5月 23rd, 2026

    北アメリカ原産のフウロソウ科の多年草。初めて日本で発見されたのは戦前の頃で、現在では全国の道端や空き地、畑などでごく普通に見られる。初夏、直径1センチほどの淡いピンク色の五弁花を咲かせる。歳時記に掲載されているのは日本在来種の「風露草(ふうろそう)」(夏季)で、「アメリカフウロ」はその傍題として詠むことができるだろう。

  • 緑

    5月 22nd, 2026

    生命力あふれる木々の葉の色を指す。季節の進行につれて「緑」の色合いは「新緑」から「深緑」へと変化するが、一般的には初々しく、みずみずしい若葉の緑色をイメージする。爽やかな気候と重なり、清々しさを感じさせる。「新緑」が新しい夏の季語として登場したのは明治時代。その後大正から昭和初期にかけて、初夏の瑞々しい木々の緑を指す「緑」が「新緑」の傍題として定着した。「新緑」の傍題。

  • 穂麦(ほむぎ)

    5月 22nd, 2026

    黄金色に色づいた麦の穂や、穂が伸びた状態の麦を指す。麦は中央、西アジア原産のイネ科の越年草で、大麦、小麦、烏麦(燕麦)、ライ麦などがある。日本には縄文時代晩期以降、稲作(米)とほぼ同時期に、中国大陸や朝鮮半島から伝わったとされる。晩秋から初冬に蒔かれ、冬を越して晩春には青々とした穂が出る。初夏に黄熟し刈り取られる。畑全体の広がりをイメージさせる「麦」に対して、「穂麦」「麦の穂」は、実りを迎えて黄金色に色づいた麦の穂そのものにズームインした表現。

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