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俳句の庭

  • 廣瀬直人の一句(33)

    4月 8th, 2026

    言葉待ちつつ涼しさの中にゐる 直人

    「涼し」は夏の暑さの最中に思いがけず覚える心地よい涼しさのこと。暑いからこそ、ひと筋の涼気を一層ありがたく感じる。

    掲句には「北海道雲母の会(三句)」との前書きがある。普段は誌上でのつながりしかない「雲母」の会員たちとの交友を深める場である。初対面の会員たちと、旧知の仲のような親しみを覚えて言葉を交わしている作者の姿が彷彿する。俳縁を通じた交友の涼しさが、さらりと表現されていて、捨て難い味わいがある。昭和52年作。『朝の川』所収。

  • 花影(かえい)

    4月 7th, 2026

    地面に映る桜の影や、水面に映る桜の姿のこと。月の光や陽光によって、桜の花の影が地面や水面に映る様をいい、明るい華やぎに加えて、その裏側にある陰影や時間の流れをも感じさせる言葉。

  • 狸(たぬき)

    4月 7th, 2026

    ネコ目イヌ科の哺乳類。国内に生息するのは、北海道に分布するエゾタヌキと東北以南に広く分布するホンドタヌキの二種。冬に人里に下りてくることや、この時季脂が乗って丸々とすること、狩猟対象となることから冬の季語になっている。昔から狐と並んで人を化かす動物として知られる。

    なお、下の写真は茶畑に棲みついているホンドタヌキ。

  • 廣瀬直人の一句(32)

    4月 7th, 2026

    昼間見し田のひしひしと冷奴 直人

    「冷奴(ひややっこ)」は、冷やした豆腐に生姜や葱などの薬味をのせて食べる庶民的な夏料理の一つ。見た目にも涼味を感じる素朴で手軽な一品。

    掲句は、夕餉に冷奴を食べながら、昼間見た青田の光景が「ひしひし」と作者の眼裏に残っているとの句意。この句は、作者が『自作ノート』で「(塩田平は)寺から寺への間はほとんどが稲田で、時期は八月だったから日盛りの青さは格別に目に沁みた。」と記しているように、信濃旅吟の中の一句。穂を孕む前の稲の命の力が、「ひしひし」との擬態語によりよく表れている。昭和51年作。『日の鳥』所収。

  • 星降つて霜置いて菜が甘くなる

    4月 6th, 2026

    「霜」は氷点下の朝に草木や地面に付着する氷の結晶。冬の厳しい寒さと、朝のきりっとした空気を表す。

    掲句の「霜置いて菜が甘くなる」というのは、ホウレンソウなどを栽培している義兄との雑談の中で得たモチーフである。実際、冬に食するホウレンソウやネギの甘味は、関東地方特有のものだろう。また、「星降って」との上五は、早朝の散歩の際に爛々と光を放っている星々が私の脳裏にあっての措辞。朝方、オリオンやシリウスは既に西に沈んでいるが、北斗七星は、起きぬけの目に否応なく飛び込んでくる。冬の間晴天が続き、夜の放射冷却で霜が降りる関東地方の風土が表現できていれば幸いだ。令和7年作。

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