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俳句の庭

  • 紫式部の花

    5月 30th, 2026

    「紫式部」は、日本原産のシソ科ムラサキシキブ属の落葉低木。北海道南部から九州までの平地から山地にかけて広く自生する。6月の頃、淡い紫色の小さな花を咲かせる。俳句で単に「紫式部」と言えば、晩秋に鮮やかに色づく紫色の実を指す。

  • おじぎ草ひととほり触れ一つ買ふ 岡田由季

    5月 30th, 2026

    「含羞草(おじぎそう)」はブラジル原産のマメ科の多年草。晩夏の頃、葉の腋に淡紅色で四弁の花を球状につける。触れるとお辞儀するように葉を閉じる性質がある。

    掲句は、店先にいくつか並んでいる鉢植えの「おじぎ草」の葉に一通り触れてみて、その中の一つを買ったとの句意。触れて葉の反応を確かめたのか、それとも単なる遊び心なのか。いずれにしても、淡々とした詠みぶりの中に、作者の気張らない日常が浮かび上がってくる。一鉢の「おじぎ草」は、そうした作者の日常にささやかな彩りを与えるのだろう。『俳句』2026年6月号。

  • 風入や聖書と並ぶ悪の華 大木あまり

    5月 29th, 2026

    「風入(かぜいれ)」は夏の土用の頃、晴天の日を選び、衣類や書物などを外に出して陰干しし、風を通して虫害やカビを防ぐこと。「虫干」の傍題。

    掲句は、蔵書の「聖書」と「悪の華」が並べられて、陰干しされている情景。「悪の華」は周知のように1857年にフランスの詩人シャルル・ボードレールが発表した詩集名。その内容は、人間の魂が天国と地獄の間で葛藤し、最終的に死へと向かう旅の叙事詩とされ、キリスト教的な世界観への反発とそれとの深い結びつきが一体となったもの。「聖書」と「悪の華」をぶつけることによって醸し出される詩情を、作者は、「風入」という日本的な情景、情緒の中に収めた。伝統俳句の枠の中に収めたといってもいい。ヨーロッパの教養人がこの句を読んでどのような感想を抱くか興味深いところでもある。『俳句』2026年6月号。

  • 夏の雨

    5月 29th, 2026

    夏に降る雨を総称していう。季節の推移や気候によって、「夕立(ゆうだち)」「梅雨(つゆ)」、「緑雨(りょくう)」など夏に降る雨にも豊かなバリエーションがある。日照り続きの夏に降る雨は涼しさをもたらし、恵みの雨となる。

  • 若牛蒡(わかごぼう)

    5月 29th, 2026

    早春の頃早蒔きして夏に若いうち収穫するゴボウのこと。種蒔き後、3、4カ月で収穫される。柔らかな食感と香りが特徴。なお、通常のゴボウの収穫期は秋であり、「牛蒡引く」「牛蒡掘る」は秋の季語。

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