水辺に生える蘆(あし)の若芽のこと。細く鋭く水面から突き出た姿が牙(きば)のように見えるため、この名がある。『古事記』の創世神話に、生命力がみなぎる象徴として登場することは、よく知られている。「蘆の角(あしのつの)」「蘆の芽」ともいう。蘆の生物学的標準和名はヨシで、わが国在来のイネ科の草本植物。全国の池沼や河川下流の河口付近などに自生する。春先、地下茎から新芽が出てくる。なお、「蘆」は、「葦」とも表記する(「蘆」の簡易慣用字体)。

水辺に生える蘆(あし)の若芽のこと。細く鋭く水面から突き出た姿が牙(きば)のように見えるため、この名がある。『古事記』の創世神話に、生命力がみなぎる象徴として登場することは、よく知られている。「蘆の角(あしのつの)」「蘆の芽」ともいう。蘆の生物学的標準和名はヨシで、わが国在来のイネ科の草本植物。全国の池沼や河川下流の河口付近などに自生する。春先、地下茎から新芽が出てくる。なお、「蘆」は、「葦」とも表記する(「蘆」の簡易慣用字体)。

「樏(かんじき)」は、雪深い道や野を歩くとき、足の埋没を防ぐために雪沓の下に履くもの。雪国の生活道具である。
掲句は、「湖国」への旅吟。「湖国」は琵琶湖を擁する滋賀県のこと。旅中に目に触れた景物の中で、干してある「樏」だけに焦点を絞ったところに、詩眼の冴えが見える。行きずりの道沿いの人家に「樏」が2足干してあったという、ただそれだけの簡潔な描写から、琵琶湖の北岸地域での、雪深い夫婦二人の慎ましい生活ぶりが浮かび上がってくる。『俳句四季』2026年3月号。

冬を越した麦が青々とした若葉を伸ばす頃、畑の縁の白梅が花を咲かせている(写真の隅)が、梅以外の木々は大方が枯木である。まだ春の景色が整わない中で、麦の若葉の生気のある緑は季節の推移を感じさせるものの一つ。
蟇出て清冽な水に逢ふ 直人
「蟇穴を出づ」は単に「蟇出づ」ともいい、冬眠していたヒキガエルが暖かくなって土の中から出てくること。穴を出たヒキガエルは、雌を求めて低い声で鳴く。3月頃に見かけることが多い。
掲句は、穴から出てきたヒキガエルが清冽な水に逢ったと詠む。ヒキガエルが穴から出る頃、氷や雪が解けたばかりの水は冷たく澄んで手を切らんばかり。ヒキガエルと水の出会いを「会う」ではなく「逢う」と表現したのは、ヒキガエルと水の深い縁を作者が感じ取っていることによるだろう。穴を出たヒキガエルは、早速水に潜り、雌を求めて泳ぎ回る。昭和53年作。『朝の川』所収。
タラバガニ科に分類される甲殻類の一種。脚の数がハサミを含めて左右4対の計8本であり、生物学上はヤドカリの仲間。タラの漁場(鱈場)でよく獲れたことからその名がある。北の日本海やオホーツク海などに棲息する。漁期は冬に限らないが、厳しい冬の海で身が引き締まり、旨味が凝縮される冬季が旬であり、「ずわい蟹」とともに冬の季語。
