• HOME
      • POST
      • PROFILE

俳句の庭

  • 根雪掻く音にはじまる達磨市

    1月 13th, 2026

    「達磨市」は年末から春先にかけて、各地の寺院などで行われる縁起物の達磨が売られる市のこと。群馬県高崎市にある少林山達磨寺では正月6日、7日に行われる。新年の季語。

    掲句は、毎年1月5日、地元の久米水天宮の大祭にあわせて行われる達磨市を訪れたときの作品。水天宮は安徳天皇を祀り、安産・繁栄の神。早朝だったこともあり、露店の男たちが道の傍らの根雪を搔き、焚火を囲んでいた。参詣客が増えてくるのは、日が高くなって朝方の寒さが和らいでからである。平成17年作。『春霙』所収。

  • 副葬の馬の碧眼霧濃くす 対馬康子

    1月 12th, 2026

    「霧」は地面に近い空気が冷やされ、大気中の水蒸気が凝結して細かい水滴になったもの。大気中に水蒸気が補給され、大気が飽和状態になって発生する場合もある。単に「霧」といえば秋の季語。

    掲句は出土した副葬の馬の「碧眼(へきがん)」が霧を濃くしたと詠む。副葬の馬といえば、秦始皇帝兵馬俑(へいばよう)のように、死者を埋葬する際に副葬された馬の形をした像が思われる。出土したときには彩色が失われているケースが多いと聞くが、掲句の馬は鮮やかな「碧眼」をしていたという。この「碧眼」には、日本とは全く風土を異にする地域の異文化の香りがあり、眼前の霧と対置することにより、茫漠とした大地の広がりと時の流れを感じさせる作品になっている。平成28年作。『百人』所収。

  • 初東風(はつごち)

    1月 12th, 2026

    新年になって初めて吹く東風(こち)。春の訪れを感じさせる言葉だが、この時季の風は冷たく、実際の春の訪れはまだまだ先である。東風は、冬型の気圧配置が弱まったときに東から吹く穏やかな風。春の訪れを告げる風として、古くから親しまれてきた。

  • ヴィオラ

    1月 12th, 2026

    スミレ科スミレ属の一年草。10月から翌年の7月までと花期が非常に長い。そのためか多くの歳時記には季語として掲載されていないが、「三色菫」(春季)の子季語である「パンジー」「遊蝶花(ゆうちょうか)」などと並んで、「ヴィオラ」が掲載されているケースもある。園芸では、花径が5センチ以上を「パンジー」、4センチ以下を「ヴィオラ」と称することが一般的という。

  • 茶の木咲き黒潮沖に弛みなし 本村蠻

    1月 11th, 2026

    茶の木は、中国原産のツバキ科ツバキ属の常緑低木。日本には古くから導入され、丘陵地などで栽培されているほか、野生化しているものもある。花期は晩秋初冬。

    掲句は、身辺に咲くささやかな茶の花と沖の黒潮を対置した作品。作者の住む宮崎は、太平洋の黒潮のため春夏秋冬を通して温暖な地域。沖を流れる黒潮は、いわば宮崎の風土そのものといっていい。茶の木も、黒潮の恵みを受けながら、健やかな花を咲かせている。「沖に弛みなし」との観照の確かさは、そこに定住している人ならではのもの。『故郷』所収。

←前ページ
1 … 12 13 14 15 16 … 578
次ページ→

WordPress.com Blog.

 

コメントを読み込み中…
 

    • 登録 開始日
      • 俳句の庭
      • WordPress.com のアカウントをすでにお持ちですか ? 今すぐログイン
      • 俳句の庭
      • 登録 開始日
      • 登録
      • ログイン
      • このコンテンツを報告
      • サイトを Reader で表示
      • 購読管理
      • このバーを折りたたむ