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俳句の庭

  • 欅散る

    11月 30th, 2025

    「欅(けやき)」はニレ科ケヤキ属の落葉広葉樹。青森県以南の各地に広く分布する。山地に自生するほか、街路樹や人家の防風林にも使われる。晩秋の頃、紅葉が極まるとやがて葉を落し始める。歳時記には「名の木散る」(秋季)として出ている。「欅」は、春の「欅の芽」、秋の「欅散る」、冬の「欅枯る」「欅落葉」など、四季を通して詠む対象になる。

  • 祈りとは雪を払いし手のかたち 対馬康子

    11月 29th, 2025

    「雪」は雪月花の雪であり、春の花、秋の月と並んで冬の美を代表する。昔から雪は賞美の対象であり、豊年の吉祥でもあった。一方、日本海沿岸の豪雪地帯では白魔と恐れられる。

    掲句は、肩などに降りかかった雪を払う手つきに想を得た作品。その手の形が、祈りのかたちに見えたという。祈りは、神や神格化されたものに対し、世界の安寧や他者への想い、あるいは何かの実現を願う行為。天地の運行を司る大きな力に対する祈るような想いが、この句の背景には感じられる。『俳句』2025年12月号。

  • 冬の蜘蛛

    11月 29th, 2025

    冬に見かける蜘蛛。立冬を過ぎても、木の間に巣をかけている蜘蛛を見かける。屋根裏や木の幹の隙間などで冬を越すものもあり、比較的暖かい日には、外に出てくる。なお、歳時記には「冬の蝶」「冬の蜂」「冬の蠅」「冬の虻」「冬の虫」などは掲載されているが、「冬の蜘蛛」は掲載されていない。

  • 夕月夜(ゆうづきよ)

    11月 29th, 2025

    二日月から八日月の頃までの上弦の月、またはその夜をいう(秋季)。この頃の月は出が早いので昼間は目立たず、夕方にだけ見える印象がある。夜半には早々と没してしまう。そのはかない感じは王朝貴族たちに愛され、詩歌に詠み継がれた。

  • そういえば地球も枯木星ですか 土井探花

    11月 28th, 2025

    「枯木星」は葉が落ちて見通しが良くなった枯れ木の枝越しに見える星のこと。「枯木」の傍題。冬は一年中で 星がもっとも輝く季節。

    掲句は、宇宙のはるか遠くから眺めたら、我々の住んでいる地球も、枯木星の一つではないかとの句意。落葉樹の梢に現れた星々を仰ぎながらの、友人との会話が思われる。口語調をそのまま取り入れたのも、詠もうとする内容に相応しい。『俳句界』2025年12月号。

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