夏の夜、灯火に集まってくる虫のこと。蛾をイメージすることが多いが、カナブンやコガネムシなどの甲虫類も含まれる。カナブンが翅音をたてて明るいガラス窓に突き当たったり、蛾が鱗粉をまきちらしながら街灯や誘蛾灯、室内の電灯などに飛んできたりするさまは夏の夜ならではの光景。

夏の夜、灯火に集まってくる虫のこと。蛾をイメージすることが多いが、カナブンやコガネムシなどの甲虫類も含まれる。カナブンが翅音をたてて明るいガラス窓に突き当たったり、蛾が鱗粉をまきちらしながら街灯や誘蛾灯、室内の電灯などに飛んできたりするさまは夏の夜ならではの光景。

「秋霖」は9月中旬から10月上旬頃降り続く長雨のこと。秋雨前線が停滞することで起こる。梅雨のようにしとしとと雨が降り続く。
掲句は神田神保町のとある古書店の二階で、絵本を立ち読みしていて授かった一句。しばらく仕掛け絵本のメルヘンチックな雰囲気に浸った後外に出ると、曇り空から雨粒が落ちてきていた。平成16年作。『春霙』所収。
櫨(はぜ)の木はウルシ科の落葉高木。秋の紅葉が美しく庭木として植えられるほか、果皮から蝋をとるためにも栽培される。秋に大豆ほどの卵形の実が生り、熟れると緑色から濁ったような黄色に変色する。なお、「櫨ちぎり」(秋季)は櫨の実から蝋をつくるため、熟れた櫨の実を収穫すること。

フウロソウ科の多年草。全国の山野や道端に自生する。古来より下痢止めや胃腸病に効能がある薬草として知られ、煎じて飲むとその効果がすぐ現れることからこの名がある。夏に五弁の小さい花が咲く。花色は富士川をはさんで、東日本は白、西日本は紅紫色が多い。ドクダミ、センブリとともに、日本の三大民間薬の一つとされる。別名「医者いらず」。

「年の暮」は12月も押し詰まった頃のこと。12月の中旬頃から正月の準備を始めることも多く、一年が終わりつつある実感が湧いてくる。ことにクリスマスが終わると、その感が強くなる。年末の慌ただしさや新年を迎える準備、そして過ぎ去る年への感慨が入り混じる。
掲句は唐墨色(からすみいろ)の月の暈(かさ)を仰いで、多事だった一年が暮れてゆくことを改めて思っているとの句意。 月の暈は、夜空に薄い雲がかかっているときなどに見られる。その夜は、月の暈が唐墨色に見えた。唐墨は、主にボラの卵巣を塩漬けにして乾燥させた珍味。形が中国伝来の書道用の墨に似ていることから、その名があるという。長崎県産のものが有名。一般には余り馴染みのない唐墨を目にしたことがあるのも、出張の多い職場に勤めていた名残だろう。平成22年作。