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俳句の庭

  • 名を変へてつづく川すぢ稲の秋

    12月 4th, 2025

    我が国の稲作は縄文時代の終わりに始まったとされ、米は日本人の主食の座を今でも守り続けている。「稲の秋」は、稲穂が黄熟して収穫期を迎えた秋の情景を大きく捉えた言葉。

    掲句は旅中、川の名が途中で変わることに興趣を感じたことが契機になってできた作品。数年前のバスツアーでの北海道の道東から道央への移動は、石狩川を上流へと遡るルートだった。石狩川はいつしか空知川、富良野川へと名を変え、折りからの麦畑の中を水嵩豊かに悠然と流れていた。その後、大景の中を名を変えて流れ続ける大河の印象を反芻し続けて、掲句の形になった。実景は初夏の麦畑の景だったが、作品の中では、「稲の秋」という秋の稲田の中の川を詠んだ作品になった。令和7年作。

  • 虫の音にともし火ほどのぬくみあり

    12月 3rd, 2025

    「虫」は、キリギリス、コオロギなど秋に鳴く虫の総称。その鳴き声を愛でる。立秋の頃から鳴き始め、秋が深まる頃まで鳴き続ける。

    わが家の周りで鳴くのは、エンマコオロギやツヅレサセコオロギ、カネタタキなど。ときには家の中に入り込んだ可憐な姿を見かけることもあるが、大抵の場合、鳴き声を聞いてその存在を確かめる。秋の夜更け、窓辺のすぐ外で鳴いているコオロギの声にほのかな温もりを感じたのがこの句の契機である。令和7年作。

  • 放射冷却の朝の皇帝ダリア

    12月 3rd, 2025

    皇帝ダリアはメキシコや中米原産のキク科ダリア属の植物で、高さ3メートル以上になる。初冬の頃、公園の隅にピンクの頭状花が咲き盛っていた。

  • 入れ首になった真鴨

    12月 2nd, 2025

    北山公園の真鴨。朝から冷え込んだためか、どの鴨も嘴を羽毛の中に埋め、入れ首になって浮寝していた。北から渡ってきた鴨たちは、周囲への警戒を漸くゆるめ、安心して休息をとっているのだろう。

  • 寒し

    12月 2nd, 2025

    著しい気温の低さを体感で寒く感じること、目や耳で捉えた情景を寒く感じることのほか、心理的に身がすくむような場合にも用いる。骨身にこたえるような厳しい寒さであり、 見るからに寒そうだと感じるような寒さであり、心細さ、寂しさなどにつながる心理的な寒さでもある。

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