めなもみ(豨薟)はキク科の一年草。山野の道端や荒地、畑、草地に生え、草丈は1メートルほど。仲秋の頃枝先に黄色い頭花をつける。花の下に粘液を出す苞があり、粘毛のある実とともに動物や人の衣服につく。
掲句は近くの川の辺を散策していてできた一句。川の匂いは川面を吹きわたる風の匂いでもあるが、夕暮の川風の中に佇み、瀬音に包まれながら、暮れていくわが身を思った。既に壮年期。秋の日暮れどきは、目に見るもの聞くものにつけ、人を沈思に誘うようだ。平成14年作。『河岸段丘』所収。
めなもみ(豨薟)はキク科の一年草。山野の道端や荒地、畑、草地に生え、草丈は1メートルほど。仲秋の頃枝先に黄色い頭花をつける。花の下に粘液を出す苞があり、粘毛のある実とともに動物や人の衣服につく。
掲句は近くの川の辺を散策していてできた一句。川の匂いは川面を吹きわたる風の匂いでもあるが、夕暮の川風の中に佇み、瀬音に包まれながら、暮れていくわが身を思った。既に壮年期。秋の日暮れどきは、目に見るもの聞くものにつけ、人を沈思に誘うようだ。平成14年作。『河岸段丘』所収。
焼酎は日本の代表的な蒸留酒。アルコール度数が高く、比較的安価なので、庶民的な酒として浸透している。麦焼酎が一般的だが、甘藷焼酎、蕎麦焼酎、黍焼酎なども知られている。
掲句は、長野への旅行中買い求めた蕎麦焼酎を飲みながら、酒器をあれこれと想像してできた作品。とある美術展で目にした瀬戸黒茶碗の柔らかみのある端正な姿が記憶からよみがえってきた。焼酎はお湯などで割って飲むのが普通だが、何も混ぜずに生(き)のままで飲むのも、蕎麦の香りと旨味をより実感できる。なお、「瀬戸黒」は瀬戸黒茶碗の略称で、桃山時代に美濃窯で焼かれた黒無地の茶碗のこと。平成29年作。
「夏兆す」は「夏めく」の傍題。身の回りのものや生き物、その他生活のあれこれに夏らしい趣が増してきたと感じられること。
掲句は、銀座の鳩居堂で催されている書展の展示を見て回ったときの一句。展示されてい色紙、軸等の中に、荒縄をこすりつけたような、とでも形容するしかない荒々しい書体の作品があった。意味を伝達することを放棄したその墨痕の勢いに、夏の到来を感じた。平成27年作。
樟若葉は、諸々の木々の若葉の中でも、初夏の頃神社や公園で目を惹くものの一つだ。盛り上がる雲のような樹形がてらてらした新葉に覆われる様は、季節の生命力を思わせる。
掲句は2歳になる初孫の男の子を詠んだもの。孫の句は甘くなりがちで難しいとよく言われるので、「孫」と言わずに、「嬰(やや)」と一般的な表現にした。笑顔、悪戯をしている顔、泣きべそをかいている顔、叱られてしょげている顔、別れるときの寂しそうな顔と、家に遊びに来るたびに表情が豊かになってきた。令和5年作。