地中海沿岸原産のマメ科ソラマメ属の一年草。古く中国経由で渡来。植物学上の標準和名はヤハズエンドウ。本州以南で自生し、畑、道端、空地などで普通に見られる。春から初夏に葉腋に短い総状花序をつくり、エンドウやスイートピーに似た蝶形・紅紫色の花をつける。通常の歳時記には載っていないが、「豌豆の花」と同様春の季語として扱うことができるだろう。

「蕗(ふき)」は日本原産のキク科の多年草で、山野に自生する。「蕗の薹」は蕗の花の蕾のこと。早春の頃、地下茎から苞に包まれた花芽が地表に顔を出す。花の開かないうちに摘み、天ぷらや蕗味噌などにして食する。春を代表する山菜の一つ。花が咲いた後、地下茎から葉が出てくる。

日本原産のモクレン科の落葉高木。蕾が拳に似ているので、その名がつけられたといわれる。全国の山地に自生するほか、観賞用として庭園などに植えられる。仲春の頃、葉に先立って、木蓮より小振りの白色の六弁花を開く。ヤマアララギ、コブシハジカミ、タウチザクラなどの別名がある。


ヨーロッパ原産のゴマノハグサ科の越年草。正式名はオオイヌノフグリで、明治の初期に渡来した。早春の道の辺や田畠の畦、草原などに生え、空色の可憐な小花を咲かせる。犬の陰嚢に似た実をつけることから、この名がある。なお、日本の自生種であるイヌノフグリは淡紅色の花を咲かせるが、近年は余り見られない(絶滅危惧種)。

春、田畑の畦にはいろいろな草の芽が生えだして生長し、日一日と青みを帯びてくる。畦が青むと農作業の本格化する季節を迎える。
