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俳句の庭

  • 熊手

    1月 1st, 2026

    元来は落葉などを搔き集める道具だが、季語としては、酉の市で売られる竹製の縁起物のこと。幸運や金運を掻き集めるという意味から商売繁盛・開運招福の縁起物とされる。おかめの面や大判小判、米俵、宝船など、縁起のよいものが飾り付けられる。

  • 蛇笏忌の鵙鳴き早む風の中

    12月 31st, 2025

    「蛇笏忌(だこつき)」は俳人飯田蛇笏の忌日で10月3日。昭和37年のこの日、山梨県の境川村(当時)の自宅で亡くなった。格調高い句風で立句の名手と言われ、「雲母」を主宰した。 亡くなったのが秋のたけなわだったこともあり、蛇笏と言えば秋の俳人との印象が強い。

    掲句は戸外散策中の作品。秋の気配が日に日に濃く、鵙がよく鳴いた。一羽が梢で鳴くと、少し離れた梢でも別の一羽が鳴いた。鳴く時間帯に応じて、朝鵙、夕鵙などというが、日の出の前後に鳴く鵙の晴れ晴れとした声は印象的だ。今日の好天を約束してくれているかのような鋭く力強い声だった。令和7年作。

  • 百日紅枯る

    12月 31st, 2025

    百日紅(さるすべり)は中国原産のミソハギ科サルスベリ属の落葉小高木。日本には江戸期以前に渡来。晩夏初秋の頃、円錐花序に六弁の小花を次々咲かせる。冬は葉を落として幹や枝だけが残り、樹皮が薄く剥がれ落ちると、滑らかな手触りの幹が露わになる。歳時記には「名の木枯る」として掲載されている。

  • 年用意

    12月 31st, 2025

    新しい年を迎えるために、大掃除、正月の飾り付け、おせち料理の準備、餅搗、庭木の手入れなどさまざまな用意をすること。正月用の食材をまとめ買いしたりもする。一年の締めくくりとして、気持ちを新たにする区切りとなる。

  • 屠蘇を干すまつすぐな樹になりたくて 権瓶玲子

    12月 30th, 2025

    「屠蘇(とそ)」は正月に無病息災や長寿を願って飲む薬酒。山椒、肉桂、桔梗などの薬草を日本酒やみりんに浸して作られる。平安時代に中国から伝わり、江戸時代に庶民に広がったという。年少者から順に飲むのが習わし。

    掲句は、一読、正月に屠蘇を飲む若者の面影が彷彿するが、作者自身のことであってもいいだろう。「まつすぐな樹」になりたいとの若々しい情念を、「屠蘇」という古い季語に込めた異色の作品。未来ある人の、新たな年を迎えての抱負として相応しい。やや抽象的なところも、この句の味わい。『俳句界』2026年1月号。

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