「星涼し」は「夏の星」の傍題。暑い夏だからこそ、夜空に光を放つ星に涼しさ求める。
掲句の脱皮した後の抜け殻は、蝉やバッタなどの昆虫だろうか、それとも蛇などの爬虫類だろうか。いずれにしても作者はその「脱皮の裂け目」に、脱皮して生まれ変わろうとするその生き物の意志を見たのだ。「迷いなき」との主観を含む措辞に、作者のこの生き物に寄せる思いが表れている。涼気の中の星々も、地上の生き物の脱皮を、天上から見守っているようだ。『俳句四季』2023年8月号。
「星涼し」は「夏の星」の傍題。暑い夏だからこそ、夜空に光を放つ星に涼しさ求める。
掲句の脱皮した後の抜け殻は、蝉やバッタなどの昆虫だろうか、それとも蛇などの爬虫類だろうか。いずれにしても作者はその「脱皮の裂け目」に、脱皮して生まれ変わろうとするその生き物の意志を見たのだ。「迷いなき」との主観を含む措辞に、作者のこの生き物に寄せる思いが表れている。涼気の中の星々も、地上の生き物の脱皮を、天上から見守っているようだ。『俳句四季』2023年8月号。
半翅目セミ科に分類される昆虫の総称。樹皮の中で孵化した後、幼虫は地中で数年過ごし、その後地表に出て羽化し成虫となる。地表で生活する期間は1か月程度だが、多くの個体は寿命に達する前に鳥などに捕食される。雄の成虫は雌を呼ぶなどのため、腹腔内を共鳴させて鳴く。鳴き始める時期は種類によって異なり、6月下旬にはにいにい蝉が、梅雨明けの頃には油蝉が、晩夏の頃にはみんみん蝉が鳴き始める。雌は鳴かず、唖蝉ともよばれる。
下の写真はある朝公園で撮影した油蝉。

盛夏の頃、聳え立つ山並みのようにわき立つ入道雲のこと。夏の暑い日差しで地表が照りつけられ、暖められた地表付近の空気が上昇することにより発生する。地方により坂東太郎・丹波太郎・信濃太郎・石見太郎・安達太郎などとよばれる。真っ青な空と輝くように白い入道雲とのコントラストには圧倒的な夏の威力を見る思いがする。

「夏満月」は昼の暑さから解放されて、屋外や窓辺から見上げる満月。涼しさが降ってくるような夜空に光を放つ。
掲句は、夏の満月を「枳殻のいろ」と形容したところがポイント。枳殻(きこく)はカラタチの別名で、秋に黄色く熟すが酸味が強く、漢方の材料になるものの食用には適さない「枳殻」という果実のもつ風趣が活かされている作品だ。『俳句四季』2023年8月号。
雨上がりに、太陽と反対側の空に現れるアーチ状の七色の帯。夕立の後あらわれることが多いため、夏の季語とされている。太陽光が空中の水滴を通り抜けるとき、光には波長の異なる色が含まれているので、屈折率の違いにより外側から赤、橙、黄、緑、青、藍、紫に分かれる。

