「三日」は正月三日の略。正月三が日の最後の日であり、自ずから愛惜の思いがこもる。
掲句は、地元の駅の改札口で見かけた光景を句にしたもの。改札の向こうとこちら側で手を振りながら別れる一家族があった。正月の間実家に帰省していた子が自分の住まいに帰って行くところのように見えた。年末年初に帰省していた人も、四日には通常の仕事が始まる人も多いだろう。平成27年作。
「三日」は正月三日の略。正月三が日の最後の日であり、自ずから愛惜の思いがこもる。
掲句は、地元の駅の改札口で見かけた光景を句にしたもの。改札の向こうとこちら側で手を振りながら別れる一家族があった。正月の間実家に帰省していた子が自分の住まいに帰って行くところのように見えた。年末年初に帰省していた人も、四日には通常の仕事が始まる人も多いだろう。平成27年作。
元旦の日の出のこと。初日の出ともいう。人々は古くから山や海からの御来光を拝み、その年の幸福と平和を祈った。初日を拝むために、海辺や高地などへ赴く風習は今も昔も変わらない。

年の初め。年の始、あらたまの年、年明く、年立つ、年頭、初年などさまざまな言い方がある。旧暦の年の始めは、二十四節気の「立春」の頃に当たったので、寿いで「初春」と呼んだ。新暦に変わって真冬に正月を迎えるようになっても、旧暦時代の名残から年の始を「初春」という。

「年来る」は新年の傍題。始まったばかりの年のこと。年の始め。一方、「行く年」は過ぎ去ろうとしている一年を指す。いずれも「年」を擬人化した表現。
掲句は、大晦日から元旦を迎えるまでの時の流れの中で、「年」の歩みに対する感触・感慨を作品化したもの。作中には「行く年」「年来る」という二つの季語が用いられているが、「年来たる」との年初の思いが句の中心にあるだろう。「年」という目に見えない巨大な存在があって、旧年から新年へと歩みを進めていく、その歩みが同じ歩幅だというのだ。淡々として、しかも冷厳な月日の歩みを思わせる。『俳句界』2024年1月号。
「冬深し」は一年で寒さの最も極まる時期のこと。積もった雪や蕭条とした枯色の山野、厚いコートに身を包む人々など冬真っ盛りの情景の中で、春が待たれる日々でもある。
掲句は筆を執っている自らの動作を思い返しての作。書道は月一回ほど義姉の家に通っていた。「起筆」は、書道用語で紙面に筆の穂が接して送筆に移るまでの動きのこと。起筆の時、一呼吸置くことが大事だと教えられた。その僅かな一呼吸の間にも、冬の深まりがひしひしと感じられるような寒中のことだった。平成31年作。