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俳句の庭

  • 甘鯛

    2月 22nd, 2024

    スズキ目アマダイ科に属する。体長30~50センチ。赤甘鯛、黄甘鯛、白甘鯛の三種があるが、釣りや料理で親しまれているのは赤甘鯛。味噌漬けのほか、塩焼きや照焼きにして食す。関西では薄塩を振り鮮度を保ったものを「ぐじ」とよぶ。釣りのベストシーズンは晩秋から冬。

  • 濤音のどすんとありし雛かな 千葉晧史

    2月 21st, 2024

    雛(ひいな)は3月の節句に飾る雛人形のこと。段飾りであれば、内裏雛や官女雛、屏風、雪洞などが華やかに賑々しく飾られる。

    掲句は「雛」と「濤音」を取り合わせただけの単明な作品。雛が飾ってある家の壁を隔てて、間近に濤(なみ)がどすんと轟いたという。「濤」というのだから、穏やかな波ではなく、大海から寄せてくる荒天の大波だろう。作品には何の情況説明もないが、一読自ずから強風が吹くなどして海が荒れ、岸に荒波が打ち寄せていること、雛が飾ってある海辺の家のひと間のしんとした静けさなどを思い浮かべることができる。単純化は作句の骨法の一つであり、この句でも、省略や単純化が効果を上げている。『俳句四季』2024年3月号。

  • 蓬(よもぎ)

    2月 21st, 2024

    キク科の多年草。日当たりのよい山野に自生し、夏には丈が1メートルにもなる。葉には菊の葉のような切れ込みがあり、裏面には白い綿毛が密生する。香りのある若葉を摘み、餅に搗き込んで草餅にする。また、丈が伸びたものは艾(もぐさ)の材料となる。「蓬摘む」も春の季語。

  • 蟇穴を出づ

    2月 21st, 2024

    蟇(ひき)はヒキガエル科のカエル。本州、四国、九州の山野に棲息し、ときには人家の庭に棲み着いているものもある。蜘蛛や昆虫、ミミズなどを捕食し、冬は冬眠する。仲春の頃、冬眠から覚めて地上に出た後、沼や池に紐状の卵を産む。単に「蟇」といえば、夏の季語。

  • 雛祭雨が中洲の雪を消す

    2月 20th, 2024

    雛祭は、3月3日の節句に、女の子の健やかな成長を願って行われるお祭。雛人形を飾り、白酒や雛あられをふるまって祝う。

    掲句は雛祭を迎える頃の寒暖定まらない季節感を詠んだ作品。関東近辺は立春を過ぎて雪が降ることが多い。大方の雪は降って2、3日で大方融けてしまうが、畑や川原などには根雪となっていつまでも残っている。春になっても、吹く風が冷たく頬を刺すのはそのためだ。しかし、それらの雪も、雛祭の頃の雨に濡れて消えてゆく。平成26年作。

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