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俳句の庭

  • 寒暮光

    1月 29th, 2026

    寒中は、日没とともに急激に冷え込み、西の空に残る寒々とした薄明かりが辺りを弱々しく照らす。あちこちに明かりが灯り、自動車はヘッドライトを交差させる。「寒暮」は「冬の暮」の傍題。「寒暮光」は「寒暮」の薄明りそのものを指す言葉。西空が赤く染まる「寒茜」が薄れて夜が近づいてくるが、まだ空の薄明りが残っている様を思い浮かべる。

  • 夕星の一つ大きく猟期果つ 石田郷子

    1月 29th, 2026

    「猟期果つ」は冬の狩猟が解禁される期間(一般的に11月中旬〜翌2月中旬)が終わり、山に静けさが戻ること。冬の間聞こえていた銃声が絶え、山里に春の気配が訪れる。猟の当事者からすれば、名残惜しい気持ちもあるだろう。

    掲句は、狩猟の期間が過ぎて静かになった山里の夕暮れを詠む。「夕星(ゆうづつ)」は夕方の西の空に輝く金星(宵の明星)のこと。陽が沈む頃、真っ先に光を放ち始めるのがこの星だ。細かな描写を一切省略して、「夕星の一つ大きく」と大掴みに平明に表現したところがいい。その声調の伸びやかさは、猟期が終わって春の気配が訪れた山里の静かな雰囲気を感じさせる。山間に住む人の生活実感が背景にあるのだろう。『俳句』2026年2月号。

  • 室咲(むろざき)

    1月 28th, 2026

    温室などで、本来春や夏に咲く花を冬に咲かせること、又はその花自体を指す。「室の花」ともいう。かつては、土蔵などで炉火で温めて早咲きさせていたが、現在はおおむね温室やビニールハウスを用いる。シクラメン、バラ、ランなど多種の花が室咲として栽培され、花屋を飾る。

  • 冬の鵙

    1月 28th, 2026

    冬に見かける鵙(もず)のこと。鵙はスズメ目モズ科の鳥で、秋には縄張りを主張するために頻繁に鳴く。単に「鵙」といえば秋の季語。秋たけなわの頃よく透る声で鳴いていた鵙も、冬には枯枝にとまり静かに獲物をねらう。冬晴れの日、梢などにその姿を見せ、鋭い声で鳴くことがある。春が近づく頃になると、細やかな求愛の声をこぼす。

  • 寒林の木々それぞれが一行詩 福永法弘

    1月 28th, 2026

    「寒林」は冬の樹木、特に葉を落とした落葉樹が群立しているさまをいう。「冬木立」とも。葉を落とした落葉樹は、常緑樹も交じりながらひっそりと立ち並ぶ。寒さに耐える木々には、もの寂しさだけでなく力強い生命力を感じることもある。

    掲句は、葉を落としきって立つ「寒林」の木々それぞれが一行詩だと詠む。私は一読、裸木になったメタセコイヤなどがすっくと直立する様を思い浮かべた。確かに、縦書きで書かれた俳句などの「一行詩」を彷彿させる情景だろう。木々は己が命の力で、また、「一行詩」は言霊の力で、寒気の中に静かに立っているのだ。『俳句』2026年2月号。

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