「梓(あずさ)」はカバノキ科の落葉高木。本州、四国及び九州の山地に分布する。別名「ミズメ」。古来、儀式で巫女が使う梓弓の材料となった。木に含まれる独特の香りに魔除け効果を期待したとされる。冬には葉を落としきって枯木となる。

「梓(あずさ)」はカバノキ科の落葉高木。本州、四国及び九州の山地に分布する。別名「ミズメ」。古来、儀式で巫女が使う梓弓の材料となった。木に含まれる独特の香りに魔除け効果を期待したとされる。冬には葉を落としきって枯木となる。

「春待つ」は春の到来を待ち望むこころもちを表す冬の季語。同じ時季の季語「春近し」よりも主観的で、待ちわびる気持ちが強い。
冬も終わりに近い頃、春を待ちわびる自らの心の動きや五感の働きを省みてできた作品。この時季、春の気配は日差しや木立など目に見えるものよりも、一段と活発になってくる鳥の声に感じ取れることが多い。昼、鵯や雀など身近な鳥の声に春の兆しを感じ取っていた我が耳が、夜眠っている間も覚醒したまま辺りに耳を澄ませているような気がした。春を待ちわびる思いの故だろう。令和5年作。
春になって身につける衣服のこと。パステルカラーの淡い色合いの服が目立つが、黒やグレーの色調であっても、素材は春らしい軽快なものが用いられる。着ぶくれていた冬の重い衣装から解き放たれ、心も軽々と浮き立つようである。「春服」ともいう。

ハナヤスリ科の多年生シダ類フユノハナワラビ(正式名)のこと。畦や林縁などに自生。夏は 枯れて、冬になると高さ30~40センチの葉を伸ばす。二種類の葉の 一つは普通の栄養葉、他は先に黄色い粟粒状の胞子をつける実葉(胞子葉)となる。これが花のように見えるので「花蕨」「冬の花蕨」ともいう。春に芽が出る山菜の「蕨」とは別。

「花吹雪(はなふぶき)」は風に舞い飛ぶ桜の花びらを吹雪に譬えた言葉。爛漫と咲き盛る花が惜し気もなく散っていく様に、日頃心の奥に眠っている古来からの日本人の美意識が呼び覚まされる。
掲句は、花吹雪を眺め、時には花吹雪に包まれながら、自らの心の内にひとつまみ程の狂気を念じたもの。佳き詩は天から恵まれるもので、自らの力量を超えた何かものかが宿らないと得られないと古来から言われている。花吹雪の中にいて、言葉に霊力を与えてくれる人智を超えたその何ものかを思っていた。それは自らの内の一つまみ程の狂気であっても、天から降臨する詩の神であっても、外界の人やモノとの偶然の出会いであってもいい訳だ。平成29年作。