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俳句の庭

  • 旅装の澄雄家郷の龍太赤のまま

    8月 17th, 2025

    「赤のまま」は「赤のまんま」ともいい、山野や路傍に自生するタデ科の一年草。初秋の頃、小粒の穂状の紫紅色の花を咲かせる。この花をしごき取り、赤飯にみたてて、ままごとに使って遊んだことからこの名がある。

    森澄雄と飯田龍太はいつも対比して論じられてきた。

    白をもて一つ年取る浮鴎 澄雄                             大寒の一戸もかくれなき故郷 龍太                       

    この2句を比べるまでもなく、漂泊の思いを詩情の根底に置く澄雄と故郷への定住・土着を肯定し、そこで生涯を送った龍太のそれぞれの句風は、対極にある作品世界として意識されてきた。「赤のまま」を取り合わせることにより、生前お互いに認め合ったこの二人の作品世界がより懐かしく感じられれば幸いだ。平成28年作。

  • 夏燕

    8月 17th, 2025

    夏に見かける燕のこと。燕は、春、南方から渡ってきて営巣期・繁殖期に入 る。4月下旬から7月にかけて2回産卵する。営巣中・子育て中の燕 は、子燕に餌を与えるため、空を忙しく飛び回る。その年に成鳥になった燕がおぼつかなく飛ぶ様子も印象的だ。単に「燕」といえば春の季語。

  • 紋黄蝶(もんきちょう)

    8月 17th, 2025

    シロチョウ科のチョウの一種。日本を含め、ユーラシア大陸の暖温帯および亜熱帯に生息する。越冬した幼虫は、アカツメクサ、シロツメクサなどマメ科の植物を食べ、早春に羽化する。成虫は春から秋にかけて日当たりのよい公園、草地、農地、畑、河原などで見られる。季語としては「蝶」(春季)の傍題。

  • 人間をとほくに捨てて午睡かな 長嶺千晶

    8月 16th, 2025

    「昼寝」「午睡(ごすい)」は夏の昼間に短時間眠ること。酷暑の折は夜も熟睡できず睡眠不足になりがちだ。寝不足や食欲不振などによる体力の消耗を回復するために昼寝をする。

    掲句は、人間を遠くに捨てて「午睡」をしたと詠む。ほんの一時の眠りから覚めたとき、眠っている間は人間であることから解放されていたとの感覚があったのだ。目が覚めてしまえば元の己から逃れる術はないのだけれど・・・。何物からも束縛されない眠りというものの本質が鋭く捉えられている。『俳壇』2025年9月号。

  • 霍香薊(かっこうあざみ)

    8月 16th, 2025

    熱帯アメリカ原産のキク科の多年草。日本へは明治中期に伝わった。畑地、水田の畔、草地などに自生するほか、園芸では学名「アゲラタム」の名で流通している。夏から秋にかけて、茎先に散房花序を作り針形状の丸い小花を群がり咲かせる。花色は青紫、ピンク、白など。なお、歳時記には掲載されていない。

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