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俳句の庭

  • 水足りて日照りも足りて鎌祝 土江祥元

    8月 18th, 2025

    「鎌祝(かまいわい)」は稲刈が無事に終った直後に行われる行事。稲刈りの主役をつとめた鎌に赤飯や餅を供え、 その年の収穫を祝う。作業に欠かせない鎌や鍬などの道具に対する感謝の思いがこめられている。

    掲句は稲が生育する間、雨が十分に降り、日照りにも恵まれて、無事「鎌祝」の日を迎えることができた喜びが率直に表出されている作品。今年の夏の雨の降らない極暑の日々とその後の豪雨は、稲作地帯に住んでいない我々をも心配させる激しさ・厳しさだった。無事に稲刈りが済んだ安堵感はいかばかりのものか。『俳壇』2025年9月号。

  • 山牛蒡の花

    8月 18th, 2025

    「山牛蒡(やまごぼう)」はヤマゴボウ科の多年草。中国原産とされ、日本全国に分布する。日当たりのよい山地に自生する。夏、茎頂に白い小花を房状につける。秋に実が黒紫色に熟す。北アメリカ原産のヨウシュヤマゴボウは近縁種で、花序の柄が長い。

  • みんみん蝉

    8月 18th, 2025

    セミの一種。北海道南部から九州にかけて分布する。ヒグラシやエゾハルゼミと同じく森林に生息するが、街中に生息するものもある。5、6年の幼虫期間を経て、晩夏初秋の頃羽化して成虫になる。その名の通り、ミーンミンミンミンミーと繰り返し鳴く(雄のみ)。アブラゼミが最盛期を迎える8月初め頃に姿を現し、8月中が最盛期。ツクツクボウシの最盛期である9月上旬には数を減らしていく。東日本では平地に多い。西日本では低山などで見られることから、「深山蝉」ともいう。

  • 旅装の澄雄家郷の龍太赤のまま

    8月 17th, 2025

    「赤のまま」は「赤のまんま」ともいい、山野や路傍に自生するタデ科の一年草。初秋の頃、小粒の穂状の紫紅色の花を咲かせる。この花をしごき取り、赤飯にみたてて、ままごとに使って遊んだことからこの名がある。

    森澄雄と飯田龍太はいつも対比して論じられてきた。

    白をもて一つ年取る浮鴎 澄雄                             大寒の一戸もかくれなき故郷 龍太                       

    この2句を比べるまでもなく、漂泊の思いを詩情の根底に置く澄雄と故郷への定住・土着を肯定し、そこで生涯を送った龍太のそれぞれの句風は、対極にある作品世界として意識されてきた。「赤のまま」を取り合わせることにより、生前お互いに認め合ったこの二人の作品世界がより懐かしく感じられれば幸いだ。平成28年作。

  • 夏燕

    8月 17th, 2025

    夏に見かける燕のこと。燕は、春、南方から渡ってきて営巣期・繁殖期に入 る。4月下旬から7月にかけて2回産卵する。営巣中・子育て中の燕 は、子燕に餌を与えるため、空を忙しく飛び回る。その年に成鳥になった燕がおぼつかなく飛ぶ様子も印象的だ。単に「燕」といえば春の季語。

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