「土筆(つくし)」はトクサ科の多年草である杉菜の胞子茎をいう。仲春の頃から日の当たる土手や畦道、野原などに生える。筆のような形をしているのでこの名がある。また「仏生会(ぶっしょうえ)」は釈迦の誕生日とされる4月8日にその降誕を祝う法会のこと。
掲句は、摘んできた土筆を和えて朝食の一品にしたとき、丁度仏生会の頃だと心づいての作。仏家(ぶっけ)の生活には縁のない私であるが、その日常に思いを巡らせた。この時期、空き地や土手などに一斉に土筆が生える。道すがら一掴みほど摘んで、和え物にする。その仄かな色合いと苦みは、春ならではのもの。令和6年作。