町中を行く人の姿や山野の眺め、雨や風など、見るもの聞くもの全てが冬らしくなってくること。肌に感じる空気の冷たさに、枯れ急ぐ草木の姿に、畑にうっすら降りている霜に冬の到来を実感する。

町中を行く人の姿や山野の眺め、雨や風など、見るもの聞くもの全てが冬らしくなってくること。肌に感じる空気の冷たさに、枯れ急ぐ草木の姿に、畑にうっすら降りている霜に冬の到来を実感する。

四季咲きの薔薇が、冬になっても花をつけているもの。寒気の中に二つ三つ咲き残っている小ぶりの薔薇は印象的な眺めだ。蕾がほぐれてから咲き終わるまでの時の流れがゆるやかに思える。

ひと口に冬の雲といっても、晴れた冬の青空に広がる雲もあり、雪催い・雨催いの陰鬱な雲もある。太平洋側は縞模様の層積雲や広がりのある乱層雲が多く見られ、日本海側では大雪をもたらす積乱雲がよく出現する。

「冬深し」「冬深む」は一年で寒さの最も極まる時期のこと。1月中・下旬の大寒の頃の寒さをイメージしたい。積もった雪は根雪となって残り、枯木や枯草は風に吹かれて音を立てる。防寒着に身を包む人々はわき目も振らずに通り過ぎる。どこを見ても真冬の情景。春が待たれる日々である。
掲句は毎日勤務先と自宅を往復していた頃の生活実感を句にしたもの。毎日同じルートを通って駅まで歩き、帰りも大体同じ道をたどっていた。夜遅くまで明かりが洩れている学習塾の窓や公園の暗がりを横目で見ながら歩くのが常だった。習慣化すると、ほとんど無意識のうちに足が動いた。令和4年作。