ユーラシア大陸原産のアカザ科の一年草。日本には古く渡来したとされる。林縁、荒地などに自生する。若葉や葉裏は白い粉粒に覆われる。開花時期は秋で、黄緑色をした粒状の花を穂状につける。インド北部やバングラデシュでは日常的な野菜として食される。中国原産の「藜(あかざ)」(夏季)の近縁種。

中国後漢時代の最古の漢字字典『説文解字(せつもんかいじ)』に「竜は春分にして天に昇り、秋分にして淵に潜む」とあることに由来する想像上の季語。春分の頃の「竜天に昇る」に対応する。秋分の頃の深い蒼色を湛えた淵を見ていると、実際に竜が潜んでいそうな気がする。

「車輪梅(しゃりんばい)」は日本や朝鮮半島原産のバラ科の常緑低木。主として暖地の海岸近くに自生するほか、街路樹や公園樹として利用される。5月頃に梅に似た白い五弁花を咲かせた後、秋に実をつけ、晩秋の頃黒紫色に熟れる。なお、歳時記には掲載されていない。

櫨(はぜ)の木はウルシ科の落葉高木。秋の紅葉が美しく庭木として植えられるほか、果皮から蝋をとるためにも栽培される。秋に大豆ほどの卵形の実が生り、熟れると緑色から濁ったような黄色に変色する。なお、「櫨ちぎり」(秋季)は櫨の実から蝋をつくるため、熟れた櫨の実を収穫すること。
