「冬深し」「冬深む」は一年で寒さの最も極まる時期のこと。1月中・下旬の大寒の頃の寒さをイメージしたい。積もった雪は根雪となって残り、枯木や枯草は風に吹かれて音を立てる。防寒着に身を包む人々はわき目も振らずに通り過ぎる。どこを見ても真冬の情景。春が待たれる日々である。
掲句は毎日勤務先と自宅を往復していた頃の生活実感を句にしたもの。毎日同じルートを通って駅まで歩き、帰りも大体同じ道をたどっていた。夜遅くまで明かりが洩れている学習塾の窓や公園の暗がりを横目で見ながら歩くのが常だった。習慣化すると、ほとんど無意識のうちに足が動いた。令和4年作。



