日本を含む東アジア原産のシソ科の多年草。全国のやや湿った明るい林や、川岸、沼岸などに自生する。草全体にハッカに似た芳香があり、晩夏から秋にかけて、長い紫色の花穂をつける。葉、茎、根が漢方に用いられる。

北アメリカ原産のアカバナ科の多年草。別名「ガウラ」「山桃草(やまももそう)」。明治時代の中頃、観賞用に日本に持ち込まれた。初夏から秋にかけて、4枚の花弁が1本の茎の先にひらひらと咲く。なお、花期が永く、花の盛りが初夏と秋の年2回あることなどから、歳時記には掲載されていない。

「冷し酒」は暑い夏に、燗をせずに冷やした状態で飲む日本酒のこと。涼を求めて冷蔵庫や氷水で冷やす。「冷酒」ともいう。
掲句は、冷し酒を酌み交わしながら、「仮の仮の世の話」に興じているという。この世を「仮の世」と観じるのは、この世は永遠ではなく、いつかは消えゆく一時的な場所であるという仏教的な考え方が根底にある。「仮の話」がどのようなものか具体的には言っていないが、いずれにしても人の生死に関わる話題だろう。虚子晩年の作〈風生と死の話して涼しさよ〉を思い起こさせる味わいをもつ作品。『俳句四季』2026年8月号。
中国原産のゴマノハグサ科の落葉低木。別名「ブッドレア」「バタフライブッシュ」。明治時代中期に、ヨーロッパ経由で日本に伝来した。観賞用に栽培されるほか、一部の地域で野生化している。6月頃から秋にかけて、藤に似た紫、白又はピンク色の小花を房状に咲かせる。なお、本種は歳時記に掲載されていないが、近縁種である日本在来の「藤空木(ふじうつぎ)」は「空木(うつぎ)」「卯の花(うのはな)」の仲間であり、夏の季語として扱われる。

「雷(かみなり)」を伴う激しい雨のこと。発達した積乱雲(せきらんうん)が原因で起こり、強い風や雹(ひょう)が降ることもある。「雷」の傍題。
