強い日差しを受けて輝きながら打ち寄せる波のこと。次々に打ち寄せては崩れていく様は、力強く生命力にあふれている。特に荒々しく力強い大波は、「夏濤(なつなみ)」「夏怒濤(なつどとう)」などという。
下の写真は、ノルマンディ地方のエトルタの断崖に打ち寄せる波。

強い日差しを受けて輝きながら打ち寄せる波のこと。次々に打ち寄せては崩れていく様は、力強く生命力にあふれている。特に荒々しく力強い大波は、「夏濤(なつなみ)」「夏怒濤(なつどとう)」などという。
下の写真は、ノルマンディ地方のエトルタの断崖に打ち寄せる波。

「夏」は立夏から立秋の前日までの約3ヶ月間の季節。気象学では夏至から秋分まで。四季の中で最も暑く日差しが強い。
掲句は、夏、キッチンに立っての作品。だし巻き卵を作るため、家族の数の卵を溶いているのだ。米を磨ぐのと同じように、卵を溶くのも作者には身についた動作なのだろう。末尾に「夏」と置くきっぱりとした声調には、よく晴れた夏の朝の爽やかさがある。夏を迎えた作者の、穏やかで健やかな日常が見えてくる一句。『俳句四季』2026年8月号。
「鷗(かもめ)」はチドリ目カモメ科に属する海鳥。ウミネコ、ユリカモメ、セグロカモメなど、約40〜50種が世界中の海岸や河口に生息する。春から夏に孵った雛鳥は、茶褐色や斑点模様の羽毛に覆われている。これは天敵から身を隠すための保護色で、成長して成鳥になるにつれて、白とグレーの成鳥羽へと生まれ変わる。鳥類の雛は、「燕の子」「鴉の子」「鴨の子」「軽鳧の子」などが夏の季語になっているが、「鷗の子」は歳時記に掲載されていない。

「野良人参(のらにんじん)」は地中海沿岸原産のセリ科の越年草。人参の原種に当たる。日本国内では昭和初期に野生化しているのが確認され、現在は北海道をはじめ全国の道端や荒れ地などに広く自生している。夏に白い小さな花をレース状に密集させて傘形に咲かせる。観賞用としてフラワーアレンジメントなどにも用いられる。なお、歳時記には掲載されていない。

夏の終り頃、ふと吹き過ぎる涼風に何となく秋めいた感じのする夜がある。それが「夜の秋」。日中はまだうだるような暑さが残るものの、夜の涼しさに秋の訪れを感じる。
掲句は、折りからの「夜の秋」に、帰宅してネックレスを外すところを詠む。擬態語の「ぞろり」は、本来は長い衣服などをだらりと引きずる様や、多くのものが一つにつながって続く様を表す言葉で、この句の場合はネックレスの形容でもあるのだが、それに加えて、長い外出の一日を終えた作者のほっとした気分をも表している。「夜の秋」の気分の中で、この擬態語が本来の意味内容以上に豊かに働いている。『俳句』2026年8月号。