だし巻の卵を三つ溶いて夏 神保千惠子

「夏」は立夏から立秋の前日までの約3ヶ月間の季節。気象学では夏至から秋分まで。四季の中で最も暑く日差しが強い。

掲句は、夏、キッチンに立っての作品。だし巻き卵を作るため、家族の数の卵を溶いているのだ。米を磨ぐのと同じように、卵を溶くのも作者には身についた動作なのだろう。末尾に「夏」と置くきっぱりとした声調には、よく晴れた夏の朝の爽やかさがある。夏を迎えた作者の、穏やかで健やかな日常が見えてくる一句。『俳句四季』2026年8月号。


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