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俳句の庭

  • つくつくしつくつくし母還り来ず 亀井雉子男

    10月 25th, 2023

    つくつくしは法師蝉のこと。ツクツクホーシとの鳴き声からきた呼び名。八月下旬、秋の気配が濃くなる頃鳴き始める。

    掲句は鳴きしきる法師蝉の声の中で亡き母を追懐している作品。「つくつくし」のリフレインが、法師蝉の盛んな鳴き声を想像させ、却って作者の独り心を浮かび上がらせる。亡くなった母は二度と還って来ない。簡明な表現だが、一読訴えてくるものがある。『俳壇』2023年11月号。

  • ピラカンサ

    10月 25th, 2023

    ヨーロッパ東南部やアジアを原産とするバラ科の常緑低木。和名は常磐山査子(ときわさんざし)。初夏に真っ白な花を咲かせ、秋から冬にかけて赤い実をつける。なお、多くの歳時記には載っていない。

  • 冬隣

    10月 25th, 2023

    立冬を目前にして冬がすぐそこまで来ていること。冬を隣人になぞらえた言葉。まわりの景色や雰囲気から、冬の近づいた気配が感じられる時節だ。春隣、夏隣などというが、冬隣には近づいてくる寒さの厳しい季節に対して身構える感じがある。

  • 新涼や屑籠逸れし紙礫 黛まどか

    10月 24th, 2023

    新涼は、秋になって感じる本格的な涼しさのこと。夏の暑さの中の一時的な涼しさと違って新鮮な中に安堵感がある。

    掲句は日常生活の中から詩を掬い上げた一句。書き損じの紙を丸めて少し離れた屑籠に投げ込もうとしたが、逸れてしまったのだ。「紙礫」は、雪合戦のときの雪礫と同様、投げつけるために紙を固く丸めたもの。どんな日常の些事でも、適切な季語と組み合わせれば佳句になり得ることを改めて認識させられる。『俳壇』2023年11月号。

  • 柿

    10月 24th, 2023

    カキノキは東アジア原産のカキノキ科の落葉高木。東アジア温帯地域固有の植物で、日本にも固有種がある。熟した果実は食用とされ、日本では果樹として品種改良が行われ、北海道以外の地域で広く栽培されている。富有、御所、次郎柿などの甘柿は赤く熟したものをそのまま食する。渋柿は干し柿にする。青い実の渋柿からは、防水防腐に使われる柿渋がとれる。

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