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俳句の庭

  • 雨蛙跳んで濃くなる青世界 江中真弓

    8月 1st, 2023

    雨蛙は無尾目アマガエル科の小形の蛙で、葉や草の上に棲む。皮膚の色が、周りに合わせて緑や灰褐色に変わる。雨が近づくときなどによく鳴く。

    掲句は、瑞々しい草木の緑の中の雨蛙を描き出す。とはいえ、句の焦点は「雨蛙」よりも「青世界」にあり、「雨蛙」は「青世界」に精彩を加えるための点景と言っていい。草木を濡らして時折通り過ぎる雨の音も聞こえてきそうな作品だ。『俳句』2023年8月号。

  • 葭簀(よしず)

    7月 31st, 2023

    葭というイネ科の植物を乾燥させ、その茎を並べて、糸で粗く編んで作った簀(す)のこと。窓や戸口の庇に立てかけられ、風を通しながら夏の強い日差しを遮ることで暑さをやわらげるとともに、目隠しにもなる。葭簀を張りまわした茶屋を葭簀茶屋、葭簀を張り渡して囲った家屋を葭簀張りという。

  • 旱川(ひでりがわ)

    7月 31st, 2023

    旱川は「旱」の傍題。太平洋高気圧の勢力が強く、来る日も来る日も太陽が地上を照り付けながら青空を渡っていく。梅雨時は豊富だった川の水量は日々細り、ついには涸れてしまう。川床の石は露出して、残り少なくなった澱みには、アメンボが苛立たし気に跳ねている。

  • にんげんの疎ましき日のサングラス 井上論天

    7月 31st, 2023

    サングラスは、夏の強い太陽光線から目を保護するためにかける、レンズに色のついた眼鏡。街中や行楽地では、ファッション性を高めたお洒落なサングラスをかける人も多い。サングラスをしていると、目の表情が隠されるため、人混みにいても自分だけの世界に浸れるし、人の目を気にすることなく振舞えるような解放感がある。

    掲句は、サングラスのもつそうした心理的な特性が表れている作品。町中で毎日人間と関わり合いながら暮らして年齢を重ねてくると、ときに人間が疎ましくなることがある。そういう時はサングラスをして他者との間に心理的なバリアーを築く。気持ちが楽になる。『俳句』令和5年8月号。

  • 空壜にとんぼうの空ゆがみをり 石田郷子

    7月 30th, 2023

    「とんぼうの空」は沢山の蜻蛉が群がり飛ぶ空のこと。秋になると、郊外では、「とんぼうの空」といえるような空に幾度か会う。群れの中には、ヘリコプターのように空中に止まるものもいるし、ずんずんと高度を上げて青空に紛れてしまうのもいる。

    掲句は、空壜を通して「とんぼうの空」を見ているという。ただ事といえばただ事だが、その無心な動作が、蜻蛉という昆虫のもつ親しさ、懐かしさを浮かび上がらせる。『俳句』令和5年8月号。

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