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俳句の庭

  • 草の芽

    2月 28th, 2024

    春に萌えだす諸々の草の芽のこと。新しい命の芽生えであり、大地や水辺に春の到来を実感する。朝顔、桔梗、芍薬、牡丹、薔薇など名のある草の芽は、それぞれの草の名を冠して「芍薬の芽」「牡丹の芽」などといわれるほか、一括して「名草の芽」ともいわれる。瑞々しい草が萌え出てきた驚きや春を迎えた喜びが籠められている言葉。

    下の写真は菖蒲の芽。

  • 落ちながら瀧であったと気付くのか 池田澄子

    2月 27th, 2024

    瀧(たき)は、垂直に切り立つ断崖を流れ落ちる水のこと。その涼味から、夏の季語とされている。季語として認知されたのは近代になってから。

    掲句は、主語として「水は」を補って読みたい作品。断崖を落ちていくのも、自らが瀧であったと気付くのも水である。水は上流から流れてきて、瀧に入る前は、まことに静かな流れであったが、水自身が知らぬ間に流れを早め、瀧となって轟いているのだ。地球上で千変万化する水と作者の心は、このとき一体化している。『俳句』2024年3月号。

  • 頬白(ほおじろ)

    2月 27th, 2024

    スズメ目ホオジロ科の鳥類。全国に分布し、平地や丘陵地の森林周辺、農耕地、草原、河原など明るく開けた場所に生息する。春になると、草木に止まり、チョッチョビーなどと囀る。縄張り宣言であったり、雌への求愛であったりする。大瑠璃、駒鳥、鷽(うそ)とともに美声と姿の四名鳥とされてきた。

  • 雨水

    2月 27th, 2024

    二十四節気の一つ。太陽暦では2月20日頃。期間としての意味もあり、この日から、次の節気の啓蟄前日まで。空から降るものが雪から雨に変わり、雪が溶け始める頃である。積雪のピークであり、この頃寒さも峠を越える。暖地では、春一番が吹き鶯の鳴き声が聞こえ始める。農耕の準備を始める目安とされてきた。

  • 明るさを敷き詰めてゐる茶摘かな

    2月 26th, 2024

    茶の新芽は晩春から初夏にかけて摘まれる。初めに摘むのが一番茶で、二番茶、三番茶と続くが、一番茶が最も良質とされる。

    掲句は、茶摘みの頃の茶畑を詠んだもの。秋から冬、春先にかけてくすんだ色合いを呈していた茶畑も、4月の半ばになると急速に新芽を伸ばして明るさを増していく。その萌黄色の明るさは風を染め、新芽の匂いは近隣の家々を包み込むほどだ。茶摘みといっても近年は機械化が進み、茶摘女たちの手摘みの姿を見かけることは稀になったが、それでも茶摘みの頃の茶畑の瑞々しい明るさは格別だ。令和3年作。

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