厳寒の空に冴え冴えとある月。冬は月の軌道が高いため、天心近くを進み、遠く小さい。澄んだ大気を透して、強く冷たい月光が降り注ぎ、ものの影が地面に黒々と落ちる。今年(2025年)は1月15日の夜に「寒満月」が仰がれた。


厳寒の空に冴え冴えとある月。冬は月の軌道が高いため、天心近くを進み、遠く小さい。澄んだ大気を透して、強く冷たい月光が降り注ぎ、ものの影が地面に黒々と落ちる。今年(2025年)は1月15日の夜に「寒満月」が仰がれた。


寒中の雀のこと。冬季は田圃の稲刈りが終わり、餌が乏しくなるので、雀はひときわ人家の近くにあつまってくる。寒気を防ぐため全身の羽毛を膨らませて丸くなっているので「ふくら雀」ともいう。身近で親しい鳥の一つだが、近年は数が減っているという。かつては食材であり、冬の雀の肉は美味で滋養があるとされる。

ミカン類とオレンジ類両者の性質を持つ柑橘類で、ネーブル、八朔柑などとともに春に採れる蜜柑の一つ。山口県で発見・作出されたので当初は穴門蜜柑(あなとみかん)と呼ばれていたが、明治中期以降愛媛松山を中心に生産量が増えていったため、伊予蜜柑と呼ばれるようになった。多くは海岸に近い暖地の傾斜地で栽培される。

「冬泉」には思索を誘うような独特の静けさがある。単に「泉」といえばその清涼感から夏の季語になっているが、冬の泉の澄み切った様には夏の泉にはない冴え冴えとしたものが感じられる。
掲句は澄み切った「冬泉」を見ていて眼の澄を覚えたとの句意。「澄みゆくまで佇てり」との措辞には、ゆったりとした時間の経過が感じられる。何事にも煩わされない、独り心の至福の時間である。『俳壇』2025年2月号。