水分などが寒気にあって凝結すること。「凍(い)つ」「冱(い)つ」ともいう。ただし、「凍つ」「冱つ」は凍るように感じられるものにも用いる。例えば、月凍つ、風凍つ、嶽凍つ、鐘凍つ、鼻凍つ、凍晴、凍曇など、より広い対象について寒気の感じを表現するときにも用いられる。また、「凍(し)む」は、こおりつく、寒さで体や心がちぢみ上がるという意味で、「凍(こお)る」よりも自分自身に引きつけた意味合いがある。

水分などが寒気にあって凝結すること。「凍(い)つ」「冱(い)つ」ともいう。ただし、「凍つ」「冱つ」は凍るように感じられるものにも用いる。例えば、月凍つ、風凍つ、嶽凍つ、鐘凍つ、鼻凍つ、凍晴、凍曇など、より広い対象について寒気の感じを表現するときにも用いられる。また、「凍(し)む」は、こおりつく、寒さで体や心がちぢみ上がるという意味で、「凍(こお)る」よりも自分自身に引きつけた意味合いがある。

今生の色いつはらず寒椿 龍太
「雲母」昭和61年2月号。
「今生(こんじょう)」はこの世に生きている間、この世、現世の意。この句の「寒椿」は目に鮮やかな紅だろう。寒気の中に咲く早咲きの椿の鮮やかさが、作者の心を打った。眼前の「寒椿」だけに対象を絞りその色合いを詠んでいる作品だが、眺めている作者の自らの「今生」への思いも感じられる。自らの半生を振り返り、今後の残された時間を思っているのだ。
この句を句集に収めなかったのは、句集『山の木』所収の昭和48年の作〈偽りのなき香を放ち山の百合 龍太〉が作者の念頭にあったからだろう。詠む対象は異なるが、「偽りのなき」「いつはらず」との措辞の類似を思うとき、後で作られた「寒椿」の句は抹殺すべきと考えたのではないだろうか。
太平洋戦争開戦の日。「開戦日」ともいう。1941年のこの日午前3時、ハワイ真珠湾に停泊中の米国太平洋艦隊に対して、日本海軍の航空隊、特殊潜航艇が奇襲攻撃を行った。当時のことを直接経験している人が年々減っていく中、今年も12月8日が巡ってくる。「パールハーバー忌」として詠んだ作品も散見される。

メキシコ原産のトウダイグサ科の常緑低木。観葉植物として、観賞用に鉢植えで栽培される。冬になると、茎の上部の苞葉が赤やピンク、乳白色に変色する。黄緑色の小さな花が苞葉(ほうよう)の中心に咲くが目立たない。欧州では、クリスマスにキリストの血の色である赤を飾る習慣があり、この木が用いられるようになったという。別名「猩々木」「クリスマスフラワー」。

おほかたは虚子の掌の中春の風 龍太
「雲母」昭和60年6月号。
近代俳句は、子規の改革に始まり、虚子がその大枠を形作ったといえる。その後さまざまな流派が生まれ現在に至っているが、大きく捉えれば、今の俳句も虚子の掌(て)の中にあるといえるのではないかとの句意。この年は蛇笏生誕百年に当たっていたから、近代俳句の大きな流れに思いを及ぼすこともあったのだろう。
一読して、この句の通りとも思うが、果たしてそうだろうかとの疑念も残る。「おほかたは」との含みのある措辞が上手く活かされているともいえるが、文芸の徒として、宗派の門徒のように「虚子の掌の中」に安住する姿勢でいいのだろうかと思わせるところが、この句にはある。
句集に収められなかった理由もその辺りにあるのだろう。