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俳句の庭

  • 龍太の句を拾う(8)

    12月 11th, 2024

    春の雪違約ひとつが棘のごと 龍太

    「雲母」平成元年6月号。

    「春の雪」は春になって降る雪のことで、かなり温暖になってから思いがけず降ることが多い。雪片は大きいが、積もることなく消えてゆく。掲句は、春の雪が降るその明るさの中で、ある人との約束を違えたことを、指などに刺さった棘のごとくに感じているとの句意。「違約」の一語が、読後いつまでも気にかかる。どんな約束を違えたのか。だが、作者からはその説明はない。気にかかること自体、作者の詩の術中にはまった証拠だ。いずれにしても、「春の雪」が、作者の気がかりをふんわりと明るく包むところがいい。

    このような型にはまらない作品が句集に収められていないのは、当時の龍太の美意識の網目から漏れたということだろう。

  • 黒鯛

    12月 11th, 2024

    スズキ目タイ科の海水魚。形はマダイに似るが体色は暗灰色で、幼魚には暗色の横帯がある。「黒鯛」は関東の呼び名で、関西では「ちぬ」と呼ぶ。大阪湾一帯の古名茅渟(ちぬ)の海にちなむもの。食味からいえば秋頃から産卵前の翌初春までの寒い時季が旬だが、春から夏にかけてよく釣れるので夏の季語になっている。夜釣りで獲る。日本各地の水深の浅い沿岸部に多く生息する。洗いや塩焼きにする。

  • 木守(きまもり)

    12月 11th, 2024

    収穫の後に木に残しておく柿の実や柚子の実、かぼすの実などこと。翌年の実生りへの祈りからとも、小鳥のために残しておくともいわれる。日本人が昔から自然と共生する生活を送ってきた名残でもある。「木守柿(きもりがき)」「木守柚(きもりゆず)」ともいう。

  • 龍太の句を拾う(7)

    12月 10th, 2024

    今昔のこころゆききす春隣り 龍太

    「雲母」昭和63年5月号。

    この句には「二月某日、NHK教育テレビ「授業」といへるシリーズのため、母校境川小学校六年生としばしの時を過す。」との前書きがあり、併せ読めば句意は明らかだろう。当時68歳の龍太は、自らが小学生だった頃の自分と目の前の小学生たちを重ね合わせて、改めて経過した歳月の厚みを感じたのだと思う。

    「今昔(こんじゃく)」は今と昔の意で、円熟期の龍太が好んだ言葉の一つ。句集『山の木』には〈枯山の月今昔を照らしゐる 龍太〉がある。また、『今昔』は第8句集の句集名でもある。『遅速』に収める作品を自選する際には、既に〈枯山の・・・〉の作があることから、敢えてこの句を選ばなかったのだと思う。確かに、この句に前書きがなければ、作者の思いは伝わるものの、輪郭がやや不明確なところがある作品である。

  • 焼鳥

    12月 10th, 2024

    本来は、冬、脂肪ののった雁、鴨、雉、山鳥、鶫、雀などの野鳥を捕らえて肉を炙ったもの。肉を串にさして、炭火などで炙り焼き塩やたれをつける。現在ではブロイラーの鳥肉を使用し、一年を通し食べられているので季節感は薄れている。

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