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俳句の庭

  • 春半ば

    3月 7th, 2025

    初春、仲春、晩春の三春のうち仲春の頃、ほぼ新暦の3月に当たる。この時季の気候の変化は大きく、地域差も大きいが、季節が進んだり退いたりしながら、桜の開花に向けて一日一日春らしさが増していく。彼岸を過ぎると寒さも遠のき、薄暑を感じる陽気になることもある。「仲春」の傍題。

  • のらぼう菜

    3月 7th, 2025

    アブラナ科アブラナ属の野菜。「野良坊菜」と漢字表記されることもある。来歴は不明だが、闍婆(じゃば、現在のジャワ島)を経由してオランダの交易船が持ち込んだセイヨウアブラナの1種という説がある。江戸時代初期から東京都の西多摩地方や埼玉県飯能市周辺で栽培される。前年の初秋の頃に種をまき、畑に苗を植え付け、冬を越したのちに3~4月頃に成長してきた花茎を折り取って収穫する。茎の部分が美味で、おひたしや和え物にする。ローカルな野菜なので歳時記に掲載されてはいないが、春の菜類を総称する「春菜」として詠むことはできるだろう。なお、春の菜類の中で、「鶯菜」、「壬生菜」、「芥菜」、「水菜」などは春の季語になっている。

  • 料峭の島一本の道で足る 

    3月 7th, 2025

    「料峭(りょうしょう)」は春の風がまだ肌を刺すように冷たく感じられるさまをいい、春寒とほぼ同義だが、より寒さの感覚が強く表に出ている印象がある。

    掲句は湘南の江ノ島を訪れたときの作品。改めて調べてみると、令和5年の人口は292人。昼間参道等で見掛ける人々の多くは観光客だ。島民はひっそりと沿岸漁業に従事したり民宿を営んだりしているのだろう。観光客の溢れる道は、そこに住む人の生活道路でもある。春になったとはいえ、その日は寒々とした風が樟などの常磐木を鳴らしていた。実際には「一本の道で足る」といえるほど単純な町並みではないのだが、脇道や側道・間道は省略して、岩屋まで延びる参道と参道沿いの人々の暮らしに焦点を絞った。平成9年作。『河岸段丘』所収。

  • 新季語探訪(2)

    3月 6th, 2025

    初夏の木々がつけるみずみずしい新葉を「若葉」「新緑」などという。このうち和語の「若葉」が江戸初期から使われてきたのに対し、漢語の「新緑」が用いられるようになったのは明治の末頃からで、比較的新しい季語。初期の用例としては、

    新緑やたましひぬれて魚あさる 水巴

    がある。「新緑」は我々の日常用語としても定着している。「新緑」はその時節のさわやかな気候ともあいまって、目にしたものの気持ちを清々しくしてくれる。                              「緑」一語を新緑の意に用いた最初の作例は不明だが、

    緑さす細田掻きをり一騎塚 波郷                               子の皿に 塩ふる音もみどりの夜 龍太 

                                     など、昭和30年代頃から散見されるようだ。掲句は、それぞれ昭和31年作、44年の作。波郷にはその後も〈緑さし厠へ車椅子荘重に〉などの作がある。龍太の句は句集『忘音』所収。昼の光の中で溌溂とした色合いを呈していた木々の若葉も夜になると闇に沈み、家族と食卓を囲んでいる作者にはそのやわらかな闇が瑞々しく感じられたのだ。「みどり」との仮名書きにより初夏の夜闇の柔らかな感触が伝わってくる。作者は自句自解の中で、「外界の新緑を意識の中におさめて、目の前の真白な皿に目を落とした句だ。」と記している。

    手元の歳時記には、「緑」は、「緑さす」とともに「新緑」の傍題として掲載されているが、無季扱いにしている歳時記もあるようだ。

  • 竜天に登る

    3月 6th, 2025

    竜は中国古代伝説に登場する想像上の動物で、春分の頃に天に登り雲を起こし雨を降らせるとされる。後漢時代に編纂された中国の最古の字解『説文解字』に、龍は「春分にして天に登り、秋分にして淵に潜む」と記されており、「竜天に登る」は春分(3月21日前後)の頃の季語となり、「竜水に潜む」が秋分の頃の季語となった。春になると竜は天に登って雲を起こし、稲の成長に欠かせない恵みの雨を降らせ、その役目を終える秋にはまた水の底に帰っていく。中国や日本では、竜は、水を司ることから竜神として火災除けや雨乞いの対象として崇められてきた。

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