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俳句の庭

  • 蟹のことなど

    4月 1st, 2025

    俳句で単に「蟹(かに)」(夏季)といえば、山や川、磯にいる沢蟹や磯蟹などの小蟹のこと。沢蟹などは夏料理の涼感の演出に用いられたり、から揚げにして食したりすることもあるが、一般的には食用ではない。                            わが行けば道のさきざき蟹よぎる 誓子                    の作があるように、山住みの人にも海辺に住む人にも親しまれている小動物。古俳諧にも作例がある。

    一方、食用になる蟹についてみると、ずわい蟹や鱈場蟹は、身が締まって美味になる冬季が旬で、冬の季語。また、ワタリガニの別名をもつ蝤蛑(がざみ)は産卵期の春から初夏が旬で、夏の季語。

    毛蟹は四季を通して水揚げされるので季節感に乏しく、歳時記には掲載されていない。 毛蟹の中でもオホーツク海で流氷が去る春先に獲れる若ガニは、夏から秋にかけて身入りが良くカニミソも楽しめる堅(かた)ガニと呼ばれるものになる。一般的に好まれるのは堅ガニだが、殻が柔らかく、身に甘みがある若ガニを好む人もいるという。また、冬から年末には、寒さから身を守るために脂乗りが良くなるので、毛蟹の旬は冬ともいわれる。

    冬の味覚の代表のように言われるずわい蟹や鱈場蟹だが、手元の歳時記の作例を見ると、これという作品は一句もない。これらの蟹を前にすると、誰もが口腹を満たすことに専らになってしまうためだろうか。

  • 接骨木の芽

    4月 1st, 2025

    接骨木(にわとこ)はガマズミ科の落葉低木で、東北から九州までの山野に自生する。3月頃芽吹き、新芽から小枝を出す。晩春の頃、枝先に白色の小花を円錐状に多数つける。「接骨木の花」は春の季語だが、それに先立つ芽立ちの瑞々しい色合いも捨てがたい。

  • 春林(しゅんりん)

    4月 1st, 2025

    春先の萌え出たばかりの広葉樹林。一般的に雑木林と呼ばれているように、様々な樹種が混在しており、それら樹種ごとに芽吹きの色は黄、黄緑、赤緑、浅緑などと多彩。若芽には昆虫が群がり、それらを鳥たちが食べ子育てを行うために、活気に溢れた森となる。比較的新しい季語。

  • 花筵(はなむしろ)

    3月 31st, 2025

    咲き盛る花の下や傍らに花見の宴席を設けるために用いる筵のこと。宴席そのものをもいう。また、花の散り敷いたさまを筵に見立てていう場合もある。「花見」の関連季語。

  • 雨水とて夜もみづみづし指の先 高室有子

    3月 31st, 2025

    「雨水」は二十四節気のひとつ。立春の後15日で、2月20日頃。降る雪が雨へと変わり、山に積もった雪もゆっくりと解け出して田畑を潤す。草木の芽生えが始まり農耕の備えを始める目安でもある。

    掲句は「雨水」の夜、自らの指先の瑞々しさに季節の推移を感じ取っての作品。「雨水」といっても相変わらず朝晩の寒さは厳しく、季節の歩みはごくゆっくりなのだが、夜、ふと目をとめた指先に、冬の頃とは違う潤いを感じたのだ。「雨水とて」の上五が、日常の一日一日を丁寧に過ごそうとする作者の心ばえが見える。『俳句』2025年4月号。

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