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俳句の庭

  • フレンチラベンダー

    8月 4th, 2025

    地中海沿岸原産のシソ科の常緑低木。ストエカス系ラベンダーに属するラベンダーの一種。花期は夏で、花穂の頂点に、ウサギの耳のような紫や白色の苞葉(ほうよう)を持つのが特徴。

  • ペン先に通ふインクや夜の新樹 原麻理子

    8月 3rd, 2025

    「新樹(しんじゅ)」は若葉に覆われる初夏の木立のこと。「新緑」と類似の季語だが、「新緑」は若葉の色合いのみずみずしさに、「新樹」は木の姿に焦点を当てた言葉。山や野に生命力がみなぎる季節である。

    掲句は初夏の夜、ものを書こうとして万年筆を手にしての作品。丁度木々が土中から水を吸い上げるように、毛細管現象によりペン先へとインクが伝わってゆく。ペン先のインクが匂うのはこんな時だ。インクの匂いから屋外の新樹に想像を巡らせたところに、作者の若々しく柔軟な詩心が見える。『俳句界』2025年8月号。

  • 纈草(かのこそう)

    8月 3rd, 2025

    オミナエシ科カノコソウ属の多年草。「鹿子草」とも表記する。別名「はるおみなえし」。日本各地の湿った草地に自生する。茎葉は羽状複葉で対生する。晩春の頃、姿形がオミナエシに似た淡紅色の花を咲かせる。花を上から見ると、鹿の子絞りに見えることからこの名がある。

    下の写真はヨーロッパ南部原産のベニカノコソウ。

  • 砂日傘

    8月 3rd, 2025

    海水浴場の砂浜で、夏の強い日差しを遮るために立てる大型の日傘。ビーチパラソル。原色の大胆な色使いのものが多く、夏の海辺の開放的な雰囲気に相応しい。「日傘」(夏季)の傍題としている歳時記もある。

  • 一人より二人はさびし夜の秋 市堀玉宗

    8月 2nd, 2025

    「夜の秋」は夏の終り頃、夜になってからの涼しさに何となく秋めいた感じのすることをいう。去りゆく夏に一抹の寂しさを感じる。

    掲句は、一読、一人より二人の方が寂しいとはどういうことだろうと、一瞬立ち止まってしまった作品。常識的には一人の方が寂しさを感じると思うのだが、二人で居ることで、却って寂しさを強く感じることもあるのだろう。仮に互いに隔てのない夫婦の仲であっても、ふとそんな思いに捉えられるのが、「夜の秋」ではないだろうか。夜気に秋めいた気配を感じる夏の終わり頃の感懐である。『俳句』2025年8月号。

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