蒲公英(たんぽぽ)は花が咲き終わった後、晩春の頃白い冠毛を持つ実を結ぶ。その球形の絮(わた)は風に飛び散り実は四方に散らばる。蒲公英はキク科タンポポ属の多年草の総称で、さまざまな種が全国各地の道端や野原に自生する。「蒲公英の絮」は蒲公英の傍題。

蒲公英(たんぽぽ)は花が咲き終わった後、晩春の頃白い冠毛を持つ実を結ぶ。その球形の絮(わた)は風に飛び散り実は四方に散らばる。蒲公英はキク科タンポポ属の多年草の総称で、さまざまな種が全国各地の道端や野原に自生する。「蒲公英の絮」は蒲公英の傍題。

「晩鳥(ばんどり)」は「むささび」とも言い、北海道以外の森に生息しているリス科の哺乳類。肢間に皮膜があり、木から木へ滑空する。昼は樹木の空洞内に潜み、夜間、木の芽、果実などを食べる。
掲句は「晩鳥」に棲みつかれた自らの頭を自虐的に詠む。「晩鳥」は夜行性のため、どこか妖しく神秘的な印象のある小動物。その小動物が自分の頭に棲みついたとの想念は異色だ。それも、自ら好んで棲まわせているのではない。否応もなく棲みつかれてしまったのだ。「晩鳥」が何を象徴しているのかは、読者それぞれの想像に任されているが、いずれにしても歓迎すべきものではないようだ。『俳句』2025年5月号。
日本特産種のシソ科の多年草。うす紫の花が重なって咲く姿を王朝の女官の装束に見立ててこの名がある。本州以南のやや乾燥した野原や農道などに生える。晩春に咲く淡紫色の唇形の花は茎の先に何段も輪生し穂状をなす。

春になって様々な樹木の芽が吹く中で、ウルシ科ウルシ属の「漆(うるし)」も芽を出す。「漆」は落葉高木で、山野に自生するほか、漆を採るため各地で栽培される。3月下旬頃新芽を出し、初夏の頃黄緑色の小花をたくさん咲かせる。新芽は楤の芽と同様食用になる。「漆の芽」は「木の芽」(春季)の傍題。なお、「漆の花」は夏、「漆の実」「漆紅葉」は秋の季語。

「春の霜」は春になって降りる霜のこと。立春を過ぎてもまだまだ寒
さが厳しく、関東の平野部では4月下旬になっても霜が降りることがある。
掲句は終生生まれた地を離れないであろう私自身を振り返っての作品。「生国(しょうごく)」は生まれた故郷のこと。若い頃は意図的に遠方の大学を受験したり、親元を離れて下宿生活をしたりしたが、今の私は、生まれた地に住み続けてこのまま老いていくことに、心の平安を感じている。『郭公』の井上主宰には、「・・幸なことに生まれた地に日々を暮らし、生涯を終えることになりそうだと、思い定めたのだろう。「春の霜」という季語は作者のそういった思いを呼び起こすかのようである。」と鑑賞していただいた。令和7年作。