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俳句の庭

  • 鳥貝(とりがい)

    8月 31st, 2025

    ザルガイ科の二枚貝。本州以南から九州にかけての内湾の砂泥に棲む。長さ8センチほどの殻は円形で薄い。鮨種、酢の物にするほか、干して食用にされる。江戸時代に握りずしが誕生して以来のお馴染みのネタ。足の形が鳥の頭部に似ていることからこの名が付けられたとも言われるが、諸説がある。他の多くの貝と同様、春の季語。

  • 芽笹(めざさ)

    8月 31st, 2025

    「笹(ささ)」はイネ科タケ亜科に属する植物のうち、その茎にあたる稈(かん)を包んでいる葉鞘が枯れる時まで残るものの総称。「篠(しの)」ともいうが、「笹」は一般的に丈の低いタケ類を指す。クマザサ、アズマネザサ、ミヤコザサ、ネザサなど多くの種類がある。入梅の頃、横に這った地下茎から新芽(筍)を出す。「篠(すず)の子」の傍題。

  • アネモネ

    8月 30th, 2025

    地中海沿岸原産のキンポウゲ科の多年草。日本には明治初年に渡来し、観賞用に広く栽培される。晩春の頃、球根からてのひら状の葉を出し、その間に花茎を数本出して、ケシに似た五弁の花を開く。色は赤、ピンク、紫、青、白など。

    下の写真はメドウ・アネモネ(北米原産のアネモネの一品種)。

  • 楸の花

    8月 30th, 2025

    「楸(ひさぎ)」はアカメガシワ又はキササゲの古名だが、そのいずれを指すかは確定していない。アカメガシワはトウダイグサ科アカメガシワ属の落葉高木。日本各地の山地に自 生する。夏、枝先に円錐花序を延ばし、そこに小さな白色の花をびっしりつける。秋にやわらかいとげで覆われた実をつける。実は熟すと裂けて暗紫色の種をこぼす。また、キササゲは、中国原産のマメ科の落葉樹で、薬用及び鑑賞目的で庭先や公園に植栽される。花冠は黄白色であり、開花後はマメ科特有の細長い豆果を複数形成する。上記のどちらを指すにしても、単に「楸」といえば、初秋に紅葉し葉を散らすものとして秋の季語に分類されている。

    下の写真はアカメガシワの花。

  • 月光や汀にひろふ龍の骨 村松二本

    8月 30th, 2025

    月といえば秋の月である。秋の月は、春の花、冬の雪とともに日本の四季の美を代表する。単に月といえば秋の月を指すのは、秋から冬にかけて空が澄み、月が明るく大きく照りわたるから。

    掲句はその澄みわたった月光の中で、「龍の骨」を拾ったという。龍は神話や伝説に登場する想像上の生き物。その骨が木っ端か何かのように、波に打ち上げられたものの中に交じっていたのだ。月の光にはこの世とあの世、現実と夢などの境界を取り払うはたらきがある。澄んだ月光のもとで、「龍の骨」を拾うことが、現実にあり得ることのように思えてくる。『俳句界』2025年9月号。

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