初夏の頃のやや汗ばむほどの暑さ。大正3年の『俳句季寄せ』に初めて掲載され、大正年間に定着した季語。この頃好天の日は気温が上がり、歩いていてもうっすらと汗ばむほどになる。木陰や風が心地よくなる頃でもある。「薄暑」の時季を過ぎると間もなく梅雨の季節になり、それが明けると、「大暑」「炎暑」「極暑」といった季語が相応しい本格的な夏を迎える。

初夏の頃のやや汗ばむほどの暑さ。大正3年の『俳句季寄せ』に初めて掲載され、大正年間に定着した季語。この頃好天の日は気温が上がり、歩いていてもうっすらと汗ばむほどになる。木陰や風が心地よくなる頃でもある。「薄暑」の時季を過ぎると間もなく梅雨の季節になり、それが明けると、「大暑」「炎暑」「極暑」といった季語が相応しい本格的な夏を迎える。

「サンダル」は足をおおい包まず、底や台をひもやバンドで足にとめる履物の総称。足を露出した開放的な夏の履物。
明治時代末以降輸入品を通じて日本に入り、下駄に代わる日常的な存在となって、昭和後期には生活に定着した。俳句に詠まれるようになったのは1970年代以降とされる。
歳時記に取り上げられるようになったのは1990年代後半から。初めは他の季語の傍題として扱われていたが、2000年代後半から角川『合本俳句歳時記』などで夏の季語として項目化されてきている。因みに、手元にある『角川俳句台歳時記 夏』(2006年発行)には掲載されていない。
開放感のある夏の暮らしを特徴づける季語の一つとして、今後も詠まれていくと思われる。

ヨーロッパ・西アジア原産のナデシコ科の一年草。明治時代初期の頃に日本に渡来した。細い葉が麦に似て、花がセンノウやナデシコに似ているのでこの名がある。別名「麦撫子(むぎなでしこ)」。乾燥した荒れ地や麦畑などに自生するほか、花卉として栽培される。初夏の頃、ピンクや淡い紅色の花を咲かせる。なお、歳時記には掲載されていない。

檀(まゆみ)はニシキギ科ニシキギ属の落葉小高木。全国の山野に自生する。5月から6月にかけて柄のある集散花序を出し、淡緑色の 花をまばらに咲かせる。かつてこの木で弓を作ったので、真弓の名がある。秋には淡紅色の実が生る。

「春の雲」は春の空に浮かぶ雲。何事もなく青空にぽっかりと浮ぶ雲は、春の一日の永さとともに、季節の深まりを感じさせる。
日々多忙に過ごしていても、偶々、カレンダーに書き込む予定が全くない日があったのだろう。その日だけぽっかり空いて、青空に浮く「春の雲」を思わせるとの句意。「ぽつかり」との擬態語が、晩春の頃の閑雅な一日の気分をよく表している。それは空虚というより、もっと充実したものだ。『俳壇』2025年6月号。