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俳句の庭

  • 立つている靴底に熱終戦日 福島たけし

    9月 26th, 2025

    「終戦日」は、8月15日。日本がポツダム宣言を受諾し、第二次世界大戦が終結した日。戦争の過ちを反省し、平和を願う日とされている。「終戦記念日」「敗戦日」「敗戦忌」などともいう。

    掲句は終戦日の追悼の集いなどに参列しての作品だろう。靴底を通して、灼けたアスファルトの熱さが足裏に伝わってきたのだ。地面の熱さは、作者に、80年前のその日を思い起こさせた。式典当日は目に触れるもの、耳に聞こえるもの色々あったろうが、一句は、焦点を足裏の熱さの感覚に絞った。省略と単純化は俳句の骨法の一つ。『俳句四季』2025年10月号。

  • オンシジューム

    9月 26th, 2025

    中南米原産のラン科の多年草。樹上につく着生植物だが、岩の上につくものや地上性の種もある。別名「雀蘭(すずめらん)」。開花期は品種によって異なるため季節感は薄いが、流通している品種の多くは秋から冬にかけて開花する。花色は黄、ピンク、オレンジなど。単に「蘭」といえば、東洋蘭を念頭に秋季に分類されているが、本種は歳時記に掲載されていない。

  • サマードレス

    9月 26th, 2025

    夏の女性服をいう。夜会服のように高価なものから、日常着のワンピースまで種類はさまざま。明るい色合いの涼しげな素材を用い、また、涼をとるため露出部分が多いのが一般的である。「夏服」の傍題として掲載している歳時記もある。

  • 白南風や鉛筆で引く水平線 杉美春

    9月 25th, 2025

    白南風(しろはえ)は梅雨が終わり空が明るくなった頃、南東方面から吹いてくる夏の季節風のこと。暗い梅雨空に吹く黒南風に対して、白南風は梅雨明けの明るい空に吹く風。

    掲句は、梅雨明けの海原を眼前にして、画帳や画布に下絵を描いているところだろう。真っ白な紙や布の上に、鉛筆で横に線を引く。絵の出来不出来とは関わりなく、その単純な一本の水平線に、作者の胸中の晴れやかさが表れている。梅雨が明けた海原の紺青が目に沁みるようだ。『俳句四季』2025年10月号。

  • 松虫(まつむし)

    9月 25th, 2025

    直翅目マツムシ科の昆虫。鳴き声が松風のように澄みわたることからその名がある。鈴虫よりもやや大きい。在来種の色は淡褐色だが、明治時代に中国から伝わった青松虫(下の写真)は鮮やかな緑色。初秋から秋深む頃にかけて、草むらでチンチロリンと鳴く。江戸時代から、鈴虫とともに、その音色が愛され、親しまれてきた。昔は鈴虫と松虫の呼び方が逆になっていたという。

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